副標題
「変遷と回帰」に込められた主催者の意図、評論家がどういう意味を見い出すかは、とりあえず置いておくとして…、
誘導通りに見て回る。

展覧会のみどころ;パナソニックミュージアムHP
Ⅰ.序章:形而上絵画(メタフィジカ)の発見
Ⅱ.古典主義への回帰
Ⅲ.ネオ・バロックの時代 - 「最良の画家」としてのデ・キリコ
Ⅳ.再生 - 新形而上絵画(ネオ・メタフィジカ)
Ⅴ.永劫回帰 - アポリネールとジャン・コクトーの思い出
と、各時代の代表作を紹介しながら、変遷するスタイルに説明文は必然性を与え、デ・キリコの一貫性を強調していく。
作家の黄金期といわれる
Ⅰ:形而上絵画はやはり、強く迫ってくるものを感じた。
「ニーチェ的悲劇の情緒とノスタルジア」
Ⅱ:”転向後”、流してみる場面が多くなり、Ⅲ:妻イザヴェッラや馬の連作、堂々として旺盛な創作意欲に感嘆し、Ⅳ:従来の作品の書き直しの動機にも納得したが…
Ⅴ:平面的で記号的ながら、考え込んで一々立ち止まる
ギリシャに生まれ、ミュンヘンの美術学校、イタリア・トリノの衝撃、パリへ、晩年はローマのスペイン広場横の豪華アパルトマンという人生の軌跡に想いを馳せながら、
ただ、この展覧会の説明だけでは、わかるものはわかるが、わからないものはよりわからなくなる。
いまさらながら、
マルガリータは、
澁澤龍彦に帰ってやっと落ち着いた。
『キリコ、 反近代主義の亡霊』と題した小論で、
「1918年以降のキリコは、~ 見るに堪えない空虚な俗悪な作品しか生み出してはいなかったのだろうか
「たしかに、1960年以降の最近のキリコの衰弱鰤たるや…
「展覧会を見終わった今、私の感慨はきわめて複雑なのである
「~芸術家の生涯というものは、いつも彼自身の芸術の比喩になっているらしい~ ピカソもデュシャンもダリも~
見方によれば、キリコの芸術活動は若年から最晩年まで、つねに首尾一貫していたといえる
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