汐留ミュージアム
キュー王立植物園蔵・イングリッシュガーデン・ボタニカルアート、
土曜日の午後は花を愛する女性陣で大盛況だった。
ロンドン郊外、
KEW・GARDEN(キューガーデン)には
ヒースロー空港近くなので、ロンドン発着の前後に何回も通ってきた。
広大な園内を歩きまわるだけで大変、
季節の花木やバラ、
愉しい温室はビクトリア期、大航海時代のプラントハンターの冒険の成果と感心し、
優雅なティーハウスで一服後は、売店でスコップや何やら、本場のガーデンツールに球根など買ったりして、終わり。
そこに22万点のボタニカル・アートが収蔵されていて、日本でこうして見られるとは!
写真が発達した現在でも、記録という意味ではなくなったものの、ボタニカル・アートは描かれている。自然の植物は必ずしも写真家が求める姿・かたちになっていませんが、訓練を積んだ植物画家はその「種」の代表的な姿を表現できる、という利点も見逃せません。
☆最先端の植物学の研究機関の紹介から、人名、出典、を<MEMO>しておく;
・第1章「植物への夢と憧れ」
17世紀頃 『アイヒシュテット庭園植物誌』 出版された植物図集としては最古のもの、大型の図集に銅版画で描かれた植物。
18世紀 『植物図譜ローラの神殿』 医師のロバート・ジョン・ソーントンが編集、一流の画家を起用し、愛好家は「史上最美の一冊」と称賛。
・第2章「世界の草花を求めて」
『バンクス花譜集』 キャプテン・クックに同行した植物学者のジョセフ・バンクス。1773年に、同園の事実上の園長に抜擢される。
1851年 ジョセフ・パクストン、温室設計のノウハウから、ロンドン万博の大規模なプレハブ建築、会期後は「水晶宮(クリスタル・パレス)」
・第3章「花に魅せられたデザイナーたち」
クリストファー・ドレッサー;「最初の産業デザイナー」デザイン学校の副科で植物学を学び、ガラス器・家具・テキスタイルなどに植物をヒントにした独自のモチーフを使った
ウイリアム・モリス;大量生産される工業製品の品質に警鐘を鳴らし、手仕事を見直すアーツ・アンド・クラフツ運動を主導
・第4章「エピローグ」
キューの最古の温室植物である「エンケファラルトス・アツテンステイニイ」(絵は2000年頃)
1775年に南アフリカで採取された、今までに実をつけたのは1819年の1度だけ。ジョセフ・バンクスは死の前年に見る事ができたらしい。
<会場デザインは、著名な設計事務所であるクライン・ダイサム・アーキテクツ>