梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之旅日記’08 ご縁あって参拝

2008年07月09日 | 芝居
昼過ぎから郡山へ移動という日程でしたので、榴ヶ岡(つつじがおか)にある《政岡の墓》へお参りに行ってきました。
伊達藩3代目綱宗の側室にして後の4代藩主綱村となる亀千代の生母、三沢初子の墓所が現存しているのです。
史実は実母、歌舞伎では乳母という違いはございますが、いわゆる<伊達騒動>の渦中にあり、幼君を守り抜いた立派な母として、その名は今に伝わっております。昨年の国立劇場歌舞伎鑑賞教室での「歌舞伎のみかた」で、ほんのサワリとは申せ<御殿>の政岡を勉強させて頂いた身にとりましては、どうしてもお邪魔せずにはおれませんでした。
仙石線榴ヶ岡駅すぐのそばの公園の敷地内にあり、普段は施錠されているご廟所ですが、お向かいの案内所にお願いいたしましたら快く敷地内へご案内下さり、貴重なご説明もしてくださいました。伺いますと今年で323回忌とか。明治の廃仏毀釈で、鞘堂が壊され墓石が神式に変わったとはいえ、立派なご墓所でございました。

その後、初子の念持仏であった伽羅木の釈迦像を安置している孝勝寺にも参拝し、仙台駅へ戻り、お昼ご飯は日本の<冷やし中華>発祥の店、錦町公園そばの<北京料理 龍亭>で、元祖冷やし中華「涼拌麺」を堪能。香り、酸味が実に爽やかな醤油ダレ、クラゲ、ハム、錦糸卵、焼豚細切り、キュウリの具が別皿で供されるのもなんとも贅沢な気分。1300円でも絶対安いと思えるウレしい一皿…。

お腹を満足させてから、<やまびこ>で郡山、それから貸し切りバスで福島県須賀川【須賀川市文化センター 大ホール】へ。
今日は久しぶりの1回公演。荷物を開けたと思ったらもう撤収。「なんだかもったいない」という声は必ずおこるものでして…。
終演後はせき立てられるように貸し切りバスに飛び乗り再び郡山駅へ。9時半過ぎの<やまびこ>で帰京。
明日は東京でお休みです。が、お休みだけれどお休みでない私の1日は、明日またご報告させて頂きます。