梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之旅日記’08 さよなら小坂町

2008年07月06日 | 芝居
秋田康楽館での3日間の公演が終わりました。
初日が雨、2日目が降ったり止んだり。今日が快晴という空模様。お天気が良くなるにつれて気温室温もうなぎのぼり、最終日の舞台はなんともやりきれない蒸し暑さでございました。
『神田祭』の短い時間、後見としてほんの少し舞台に控えているだけで汗がにじむのですもの! 主演の皆様は如何ばかりでございましたでしょうか…?

そんな不快指数を少しでも下げようと、衣裳方の皆さんが企画してくれたのが<かき氷パーティー>でございまして、量販店で買ったというかき氷器が昼夜の公演の合間中フル稼働で、私たちに涼をもたらしてくれました。
自分たちで作って、好きなシロップやフルーツソースをかけて食べるかき氷のおいしさといったら! 私は調子にのって3杯も食べてしまいました。よくお腹を壊さなかったなぁ…。
いつも重たい道具を運んでいらっしゃる大道具さんも一緒に楽しいひと時。こんなのも旅公演らしいイベントですよね。

夜の部終演後は久しぶりの撤収作業、慌ただしく貸し切りバスに乗り込み、盛岡へと旅立ちましたが、康楽館を発つおりには、案内係や販売員、楽屋内での用事を何くれとなく勤めてくだすった地元のボランティアの方々が、皆様手を振ってお見送り下さり、有難い気持ちでいっぱいでした。自分たちの町の芝居小屋を盛り上げようと一生懸命働いて下さった皆さんに、私どもの方こそがもてなされていたのだなと、改めて感じました。何度お邪魔してもその都度感動がある町、それがここ小坂町なのですね。

盛岡に入りましてからは、ちょうど今日が誕生日だった弟弟子の梅秋のお祝いに、駅前の焼肉屋<盛楼閣>へ。芝居関係者にとってはお馴染みのお店なのですが、私たちが入ったときも、すでに幹部俳優さんや音楽さんでいっぱいでして…。こちらは一皿一皿のボリュームが申し分なく、名物の冷麺までたっぷり堪能できるので、チョクチョクお邪魔しております。

さて明日は仙台への<移動日>ですが、明日中に現地入りすればよいというわけで、いわば休日同様です。美味しいものを食べまくるか、それとも歴史の足跡を訪ねるか…。
マッコリを飲み過ぎたこの体が、何時に目覚めるかで行動を決めたいと思っています。