梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

No.13 出演者よりメッセージ<大谷桂太郎さん・市川猿治郎さん>

2007年07月15日 | 芝居
今年の『合同公演』には、四月に初舞台を踏んだばかりの第18期生が参加いたします。
と申しましても、すでに各師匠方へ入門した身ですから、師匠のスケジュールの都合もありますので、全員というわけではございません。18期生6人のなかから、大谷桂太郎さん、市川猿治郎さん、中村京純さん、中村京由さんの4人が、合同公演をご覧になる皆様へのお披露目として、『乗合船』で<角兵衛獅子>を演じます。

2人組の角兵衛(市造・三次)として出演いたしますので、今日はA班コンビ、大谷桂太郎さん・市川猿治郎さんからのメッセージをお届けします。桂太郎さんは十字屋(桂三)さん、猿治郎さんは澤瀉屋(猿之助)さんのお弟子さんです。
まずは桂太郎さんから。


初めまして。間瀬博太、いや、大谷 桂太郎です。
今年、国立劇場歌舞伎俳優研修所を18期生として卒業し、大谷桂三門下となりました。そして8月には合同公演に出演させて頂く事となりました。合同公演は、一昨年、昨年の研修中にも実習として参加させて頂き、大変勉強になり、いつか自分もあのようにと、一つの目標ができたのを覚えています。
今年やっとスタートラインに立てます。今回は『乗合船』の角兵衛獅子を同期の猿治郎と一緒に踊らせて頂きます。またB班ではやはり同期の京由、京純です。

僕は研修生時代から、踊りの振りを覚えるのが苦手でとても苦労しましたが、指導して頂いた先生方や周りの方々のおかげで、舞踊の楽しさを知り、もっときちんと向き合って頑張らなければと思うようになりました。今回舞踊に出演出来ますこと、大変嬉しく思い、気を引き締めてお稽古します。
コレからも修行を積み、この先、勉強会では舞踊や女形など、色々な事に挑戦し勉強出来たらと思います。

個人的な話しになってしまいましたが、今まで指をくわえて見ていた先輩方の舞台に自分も加わり、ご一緒の舞台をさせて頂くという事に、緊張とわくわくした気持ちが混ざっています。邪魔にならぬように、また、色々なものを吸収してこれからの糧にしていきたいと思います。
共に苦楽を味わった同期の猿治郎と、華やかな舞台に少しでも何かを加えられたらと思います。お見苦しいところもあると思いますが、4人の新参者、チラリとでも見知って頂けたら幸いです。
よろしくお願いいたします。

大谷 桂太郎



いや~、深く熱い想いが伝わってまいります!
桂太郎さんとは、今月国立劇場で一緒です。実は『歌舞伎のみかた』で<器用な犬>を演じているのは彼なのですよ。
もの静かでおっとり型、品の良さが光る<王子系>かも!?

写真は卒業公演のときの『引窓』の南方十次兵衛だそうです。


            ☆


お次ぎは市川猿治郎さんです。18期生の中では最年少、昭和63年生まれですから、まだ18歳ですか! ハァァ…。



一生懸命頑張ります
宜しくお願いします。

市川 猿治郎



…簡潔、明快、若いってイイナ…。

明日はB班の角兵衛獅子コンビです。