梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

No.3 出演者よりメッセージ<市川新蔵さん>

2007年07月05日 | 芝居
C班『勧進帳』出演の皆さんから、皆様へのメッセージを頂きました。
トップバッターは、なんといってもこのひと幕の主役、<武蔵坊弁慶>を演じる市川新蔵さんです。平成17年に6代目を継いだ新蔵さんは、今回の合同公演に出演する<立役>俳優の中では一番の先輩。若手ばかりの舞台を是非ともリードして頂きたいものです。
では、大阪松竹座7月大歌舞伎の楽屋から送られたメッセージをどうぞ…


先日の15日に旦那(梅之注・成田屋<團十郎>さん)のお宅で最初のお稽古をして頂きました。まず、本読みからということで、向かい合って正座をし、旦那の前には市川家に伝わるものでしょう、筆書きの勧進帳の台本(というには立派すぎるのですが)があり、正に何かの儀式の様な荘厳な感覚が忘れられません。旦那が最初に11代目さん(梅之注・先代團十郎さん)にお稽古をして頂いた時も同様だったそうです。


お稽古の光景が目に浮かぶようですね。これほど大切な狂言を、勉強会で上演させて頂ける有難さ! 私も富樫の裃後見として参加させて頂きます。8月からのお稽古が楽しみでなりません。
明日は源義経役の市川左字郎さんからです。