梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

帰ってきました!

2006年02月27日 | 芝居
早め早めに帰りの荷造りをしたおかげで、千穐楽の昨晩も時間に追われてバタバタすることもなく、今朝、最後まで使う雑貨を梱包して近所のコンビニから発送、午前十一時十五分福岡空港発の飛行機で、昼過ぎに帰京しました。
真っすぐ家に帰ってぐっすり眠りたい! とは思いましたが、以前お話ししました、十八期生の研修発表会での『修禅寺物語』のお稽古が、午後二時半から国立劇場内の研修室でございましたので、半蔵門へ直行です。博多にいるうちに、セリフは覚えることができましたが、はてさて実際みんなと一緒に動くとどうなるか? 緊張してしまいましたが、稽古初日にしては大分落ち着いて演じられたかなという感じでした。
私たち十四期生は全部で十人おりましたから、どのお役も自分たちだけで演じることができたのですが、今期は六人ということですので、私の<修禅寺の僧>と、もう一人の卒業生が<金窪兵衛>役でお手伝いいたします。お稽古の間じゅう、八年前には我々が受けていた、このお芝居の授業風景が、とりとめもなく思い出されて参りましたが、当時より四人少ないだけで、研修室がずいぶん淋しく感じられました。…十八期生もみんな一生懸命でしたよ!

稽古終了後しばらく時間をつぶして、午後六時から今年の勉強会の演目を決定する会議。勉強会に参加するメンバーの中から代表者が集まっての話し合いです。予算、上演時間、役の総数、を考慮しながら、勉強会にふさわしい演目と狂言立てを決定いたしましたが、三時間半近いロングセッション。やはりどんな場合でも意見の相違はあるもので…。でも最終的には皆が納得できる、<今年の>ベストプログラムができました。配役まで決定した段階で、皆様にお伝えすることができますので、今しばらくお待ち下さいね。

そういえば、三月の大劇場公演『當流小栗判官』のお稽古がもう始まっておりましたので、劇場では澤瀉屋(猿之助)さんのご一門の方々と沢山お会いいたしました。このところ舞台でご一緒する機会がないので、久しぶりに見る顔、顔、顔。なんだか懐かしさまで感じてしまいました。

…明日は午前中に、博多から帰ってくる芝居の荷物を、荷下ろし場所である歌舞伎座まで整理にゆくだけです。さあそれからどうして過ごしましょう?