梅之芝居日記

歌舞伎俳優の修行をはじめてから15年がたちました。
日々の舞台の記録、お芝居ばなし等、お楽しみ下さい。

梅之博多日記4・『舞台稽古二日目』

2006年02月01日 | 芝居
今日は『伽羅先代萩』『女伊達』の<舞台稽古>でした。
『先代萩』での衣裳の着付けは、実際に師匠を前にいたしてみますと、やはり昨日のお稽古の時とは体型も身長も変わるので、それに合わせてこちらの手勝手も変えなくてはならず、そこが難しかったですが、最終的にはしっくりと着せる手順がつけられまして、ほっとしました。不器用な私にたくさんアドバイスを下さった周りの方々、そしてもたもたしてばかりの私の仕事に耐えて下さった師匠にお詫びと感謝の気持ちでいっぱいです。明日はもっと手早くやります!
『女伊達』は、今月の狂言立てでは<三段返し>と申しまして、『鐘の岬』『団子売』『女伊達』と続けて上演いたします。そのため今日の稽古では、道具転換の段取りもつけねばならないので、三演目ノンストップで進行しました。そのため『女伊達』の立ち回りを、舞台で合わせたり、居所を確認することができなかったので、不慣れな私などだいぶ緊張してしまいましたが、結果は思ったよりもごたつかず、無事に終わってほっとしました。難度の高い技を披露する方たちもみんな無事、あとは皆のイキをあわせて、華やかでテンポのある、元気な立ち回りを目指します。

お稽古は午後七時前に終わったのですが、その後仲間に誘われ、博多座から徒歩で十五分ほどのところにございます、<祇園 鉄なべ>に夕食に行ってきました(完全自炊はもろくも頓挫です)。直径二十五センチほどの鉄製の平鍋にぎっしり詰まった、名物<鉄鍋餃子>をお腹いっぱい食べました。ジャンルを問わず、お芝居関係者もよく行くお店で、名物女将が写した有名人の写真が所狭しと貼られております。
大人数で行ったので盛り上がってしまい、ずいぶん遅い帰宅となりました。

さあいよいよ初日がやってきます! 体調には気をつけて、元気に立ち回り、しっかり着付けを勤めたいです!
写真は博多座の隣のショッピングモール<博多リバレイン>です。