「太陽にほえろ!」当直室 仮設日誌 PART2

6年半ご愛顧いただいた『太陽にほえろ!当直室』(since2002年5月)復活ブログ、引っ越しました。(2014年7月)

ボンの殉職で揺らぐゴリさんの苦悩/ボンの死で孤独を受け入れるロッキーの健気さ

2014-07-26 16:20:07 | ファミ劇日誌
本日のファミ劇・スニーカー登場編、

ある意味、ディープなファンの心境がまるで本編にリンクしてしまったかのような2作です。
本当に、乗り越えなければならない壁・・・。


第365話 54.07.27 その一瞬…! (ゴリさん)

ゲスト:近藤洋介
 片桐竜次
 金子勝美 摂祐子 中島元
 大辻鉄平 山本敏之 郷内栄喜 前川広一 高橋義浩 後藤久男 前田克典

脚本:中村勝行
監督:児玉進

茨城県の那珂湊市内で早朝、巡回中の警官がナイフで刺されて拳銃を奪われる事件が発生。
犯人は小田邦雄と判明、東京方面に逃走したとみられたことから、一係の刑事たちはその行方を追うことになった。
そんなおり、ゴリさんはかつて教えを受けた元警察学校の教官で、現在は警備保障会社の部長をしている豊島と再会した。
豊島はゴリさんに「危険な職業に貴重な人生を賭けるよりもこっちに来い」と転職を進められた。
ゴリさんは断るものの、ボンが殉職して以来、自分が殉職する夢を見続けているため、複雑な心境ではあった。
小田の昔の女の家を張り込んでいたゴリさんは、スニーカーが暴走族に気を取られているうちに小田が女の部屋に入ったのを目撃し、単身で乗り込むが、一瞬の躊躇いで小田を取り逃がしてしまう。
しかし、その時の小田の身のこなしなどから、彼が例の豊島から護身術の訓練を受けていたことがあると判断したゴリさんは、豊島にそのことをぶつけるが取り合ってくれない。
少しして、小田が豊島の会社が警備するスーパーの現金輸送車を襲おうとするが失敗する・・・・。

今回は「あの」ゴリさんがボンの殉職によって、グラグラ・ユラユラになってしまう珍しい話です。
過去にはおそらく初の後輩(マカロニ)の死に自分の信念が揺らぐこともありましたが、あのゴリさんが精神的に不安定な感じになってしまいます。
無理もないことなのですが・・・。
まずは冒頭に「ゴリさん殉職」、本格的に弾着を使用した正直「ゾッ」とするもので、さらには犯人を取り逃がしたことで、自責の念が沸き起こりボスの前で号泣するという、これほど精神的に追い詰められたゴリさんは後にも先にもこの作品だけ、これはゴリファンとしては目撃しておかなければならない部分だと思います。
脚本が中村氏なので、結構ハードな感じに仕上がっていますが、でも、それよりも、ゴリさんの不安定さにぴっぱられてしまう方が強いなぁ・・・。

ゲストには意外ですがこの時点で太陽初登場の近藤洋介さんが伝説の元警察学校教官に、むろん小田は片桐さんです。



第366話 54.08.03 真夜中の殺意 (ロッキー)

ゲスト:坪田直子
 森田順平
 加納省吾 安本夏彦 倉吉朝子 滝乙彦 岩城和男 村上幹男 山口譲 荒瀬寛樹 山川弘乃

脚本:古内一成 小川英
監督:児玉進

七曲城北署に逮捕された銀行強盗がダイナマイトを3本隠し持っていたことを自供、ロッキーとスニーカーは隠し場所を確認するが、すでにダイナマイトは何者かに持ち去られた後だった。
数日後、大学生の島崎が車にキーをさそうとした途端にダイナマイトが爆発し即死する事件が発生、凶器のダイナマイトは銀行強盗が隠したものと断定、周囲の状況から怨恨による犯行と見られたため、ロッキーは島崎のガールフレンドでキャバレーのホステス・典江にあたるが、なぜか典江は捜査に非協力的だった。
そんなとき、ダイナマイトの隠し場所からインコの羽根フンが発見されたが、それ以外にめぼしい結果は得られず、ロッキーとスニーカーはなんとなく素振りの怪しい典江を尾行していたが、やがてその尾行もバレ、そのうちに典江が2人を自室に誘い3人で食事をすることになった。
その時、アパートの近くで第二の犠牲者が出た。
予備校生の田坂という若者だったが、ところが島崎と田坂には何のつながりもなく怨恨説で捜査をつつけていた一係は暗礁に乗り上げてしまう。
そんな時、次第にロッキーに打ち解けてきた典江が、犯人らしい男を知っているということを告白、2人はその男を確認するため、あるスーパーに向かった。
その男・尾高は、肩にインコを乗せ、さらにダイナマイトの隠し場所の近くを毎日の通勤時に通ることも判明した。
だが、被害者を殺す動機がつかめない。ロッキーは自分のアパートにも帰らず、没頭するように尾高を尾行した・・・・。

メンバーのなかで一番ボンの殉職を痛切に感じているのは、無論ロッキーではありますが・・・。
その孤独を他のメンバーが気遣うわけですが、こういうのもディープなファン心理を代弁している感じで、前作に続きこれも越えなければならない壁なわけで・・・。
しかし、今回の話はそれに加えて、実は孤独であるという人物が集まって、さらに孤独を強調して、ひとりということを受け入れざる負えないロッキーの葛藤を描きます。
無論、スニーカー登場で先輩に昇格したロッキーのダイナミックなアクションも見ものですが、典江とのほのかなロマンスも見逃せません。
この作品で改めてロッキーを見直した部分もあったと思います。
それまでの後輩ロッキーとは違う背負った男の哀愁というのでしょうか・・・・。

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