隊長のブログ

元商社マン。趣味:ヒップホップダンス、ジャズダンス、日舞(新舞踊)、旅行、映画、スポーツ観戦。阪神タイガースのファン。

映画 Film273 『忠臣蔵 (昭和33年)』

2023年08月30日 | 映画

隊長が、これまでに鑑賞した「映画」を紹介するシリーズの第273作品目は、『忠臣蔵 (昭和33年)』をお送りします。

 

 


『忠臣蔵 (昭和33年)』は、昭和33年(1958年4月1日)公開に公開された時代劇映画です。配給は、大映。上映時間は、166分。


本作品は、今は無き映画会社・大映の創立十八年を記念して、当時のオールスター・キャストにより製作された、2時間45分を超える大作です。


また、ポスターには、「赤穂浪士(あこうろうし)260年祭記念公開」と、銘打たれています。


「隊長のブログ」では、時代劇映画を、これで18作品を紹介したことになります。詳細は、こちらの一覧をご参照下さい


製作:永田雅一


監督は、渡辺邦男。


脚本:渡辺邦男、八尋不二(やひろ ふじ)、民門敏雄(たみかど としお)、松村正温。


主役の大石内蔵助(おおいし くらのすけ)を演じたのは、長谷川一夫。

 

 


共演者:市川雷蔵(浅野内匠頭)、鶴田浩二(岡野包秀)、勝新太郎(赤垣源蔵)、川口浩(大石主税)、滝沢修(吉良上野介)、根上淳(土屋相模守)、菅原謙二(脇坂淡路守)、船越英二(上杉綱憲)、小沢栄太郎(千坂兵部)、志村喬(大竹重兵衛)、清水将夫(柳沢出羽守)、山本富士子(瑤泉院)、京マチ子(女間者・おるい)、淡島千景(りく)、三益愛子(戸田局)、中村玉緒(浅野家腰元・みどり)、ほか。

 

あらすじ:元禄十四年(1701年)三月、江戸城・松の廊下で、浅野内匠頭(市川雷蔵)は度重なる侮辱にたえかね、勅使接待役指南の吉良上野介(滝沢修)へ刃傷に及んだ。幕府では上野介派の老中柳沢出羽守(清水将夫)が、目付役多門伝八郎(黒川弥太郎)や老中士屋相模守(根上淳)らの反対を押しきり、上野介は咎めなし、内匠頭は右京太夫邸で即日切腹という処分を裁決した。


赤穂で、悲報を受けた大石内蔵助(長谷川一夫)は、家中の意見を篭城から殉死へ導き、その後始めて仇討の意図を打ち明けた。内蔵助は順序として浅野家再興の嘆願書を脇坂淡路守(菅原謙二)に託したが、出羽守はこれも受けつけぬ。上野介の実子上杉綱憲(船越英二)は家老千坂兵部(小沢栄太郎)に上野介の警戒にあたらせ、各方面に間者を放った。


内蔵助は赤穂退去の後は京都山科に住んだが、再興嘆願の件で江戸へ下って、浅野内匠頭の正室・瑶泉院(山本富士子)を訪れた帰途、吉良方の刺客に襲われた。それを救ったのは目付役・多門伝八郎だったが、彼は事件以来、赤穂浪士たちを陰に陽に庇護しつづけてきていた。堀部安兵衛(林成年)は小人数でも早く仇討をと急進的だったが、内蔵助からさとされ、思い止る。


半歳後、内蔵助は祇園の茶屋で毎夜遊びほうけた。太夫は浮橋(木暮実千代)ら。浪人から犬侍と罵られたりする。茶屋の仲居は、千坂の放った女間者・おるいだった。家再興の望みが断たれると、彼は太夫を身請けし、山科へ帰り、長男の大石主税(川口浩)のみを残して妻子を離別した。妻りくは、仏壇の位牌から彼の本心を悟ったのでした。


赤穂の士は全員江戸に集り、決行当日の十二月十四日を迎える。吉良屋敷へ討ち入った四十七士は、見事に上野介の首級をあげ、本会を遂げたのでした。

 


感想:この映画を観ようと思った切っ掛けは、現在お稽古している日舞(新舞踊)の曲が、三波春夫の長編歌謡浪曲  『元禄花の兄弟 赤垣源蔵(あかがき げんぞう)』 で、11月のおさらい会で踊るからです。


赤穂浪士四十七士の一人・赤垣源蔵の吉良屋敷討ち入り前後の物語です。これまで習った曲とは異なり、赤垣源蔵と兄の塩山与左衛門、その使用人・市助を演じ分け、武士の所作を身につけなければなりません。


赤穂事件を題材とした「忠臣蔵」。人形浄瑠璃(文楽)、講談、歌舞伎、演劇、など様々な分野で作品化されています。映画でも、何本も公開されていますが、本作品を選んだのは、最も浪花節的かつ講談調で、『元禄花の兄弟 赤垣源蔵(あかがき げんぞう)』の世界観に近いと思ったからです。


三時間近い大作ですが、赤穂事件を時系列的に追い、最大の山場・討ち入りまでの紆余曲折も分かり、飽きさせません。「今生 (こんじょう) の別れ」など、今や死語となったセリフも多く、勉強にもなります。


男性出演者の中で、比較的に馴染みのあるのは、長谷川一夫、鶴田浩二、勝新太郎の三人です。大映の看板スター・長谷川一夫は、歌舞伎役者出身らしい目力と、美しい所作に魅了されました。


公開時には、まだ33歳だった鶴田浩二、独特な声で直ぐに彼と分かりました。

 

 


赤垣源蔵を演じた勝新太郎、代表作「座頭市」の渋味のある表情とだみ声は異なり、二枚目で魅力的な声だったのには、驚きました。勝新太郎と言えば、後に奥様になる中村玉緒も、本作に出演しています。

 

最後になりますが、この映画が公開されてから65年が経ちました。殆どの出演者・スタッフが、鬼籍に入られています。亡くなられた方々のご冥福を、お祈りいたします。

 

2024/1/15 追記: 『赤穂浪士討入りの吉良邸跡』 

 

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Film1~260 省略

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