映画 Film258 『新解釈・三國志』

隊長が、これまでに鑑賞した「映画」を紹介するシリーズの第258作品目は、『新解釈・三國志』をお送りします。

 

 

『新解釈・三國志』は、令和2年（2020）12月11日に公開された日本映画です。配給は、東宝。上映時間：113分。

監督・脚本は、福田雄一。

中国・三国時代の歴史書「三国志」を、福田雄一が新たな解釈のもとで映画化した作品です。

音楽：瀬川英史。

主演は、大泉洋。

「隊長のブログ」では、大泉洋さんが主演する作品・番組を、これで14本を紹介したことになります。詳細は、こちらの記事一覧をご参照下さい  。

共演者：橋本さとし、高橋努、佐藤二朗、小栗旬、賀来賢人、ムロツヨシ  、橋本環奈、山本美月、岡田健史、広瀬すず  、渡辺直美、城田優、ほか。

ナレーターは、西田敏行。

 

あらすじ：今から約1800年前、中華統一を巡り魏・蜀・呉の三国が群雄割拠していた時代。荒れ狂う世相を憂い、義勇軍を立ち上げた男がいました。蜀の将軍・劉備（大泉洋）です。「嫌だ、嫌だ。戦とかキライ。つい酒の力で、あんなこといっちゃったの！」と、劉備は愚痴ります。仁義の男・関羽（橋本さとし）と、怪力の猛将・張飛（高橋努）に両脇を抱えられ引き摺られているのは、志高く人望が厚いと民に慕われているはずの劉備ではないでしょうか。

満開の桜の木の下に連れてこられた劉備。いつまでもぐだぐだ言う劉備をなだめ、関羽と張飛は無理やり義兄弟の契りを交わします。「桃園の誓いって、桃の花の下じゃないのかよ！」。どこまでも文句の多い男です。

その頃、漢の董卓（佐藤二朗）は、幼い帝を擁することで国の実権を握り、やりたい放題でした。董卓の暴君を止めるべく劉備軍は、魏の将軍・曹操（小栗旬）と手を組み戦いを挑みます。しかし戦いの日、劉備の姿がありません。「ん？劉備は？将軍なしで戦う気？」曹操の問いに気まずそうな関羽と張飛。なんと、劉備はズル休みでした。。。

 

感想：あらすじを読んだだけでも、「三国志」の新解釈と言うよりは、“珍解釈”ですね。大泉洋さんの“平成の無責任男”と呼ばれるようなキャラクターに合わせて、脚本が書かれた印象です。その点では、大河ドラマ  『鎌倉殿の13人』   で演じた、大泉洋さんの源頼朝と同じですね。

同じ「三国志」をもとにしたジョン・ウー監督の中国映画 『レッドクリフ PartI』   、『レッドクリフ PartII-未来への最終決戦-』  は、本格的歴史映画です。しかし、本作品は、キャストが、豪華なだけが取り柄のエンターテイメント映画と言っても、いいでしょう。

製作費も、「レッドクリフ」の1/10、いや1/100かも知れません。広大で、険峻な山々の中国大地が舞台なのに、千葉県の君津市・鋸南町での短期間ロケをしたのですから。

豪華キャストも、無駄使いの感がします。「絶世の美女」として知られる貂蝉（ちょうせん）。豊満（過ぎる）肢体を活かした独特の舞が得意な貂蝉として、渡辺直美さんが登場して、それが変身して、広瀬すずさんになると言うシーンも、ルッキズムと捉えられても、仕方ないでしょう。

“B級映画” と言うジャンルもありますが、それよりも、“無駄使い映画” と呼んだ方が良く、これまで紹介した258本中、ワースト作品です。

 

 

 

 

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