<ホーランエンヤ伝承館>
『旧約聖書』に記された、
「青銅の蛇」のモチーフを見て思い浮んだのは、
先日記事にした松江市の
「ホーランエンヤ」という祭事のことでした。
ホーランエンヤで使用される船には、
「金色の宝珠」付きのポールが掲げられており、
一説には「神武東征」を表すシンボル
ではないかという話があるのです。
もし、これが事実だとするなら、
金色の宝珠は「金鶏」を模した装飾で、
トビやタカなどの猛禽類を
表した可能性が高いのでしょう。
しかしながら、あの先の尖った
宝珠独特のフォルムを眺めておりますと、
鳥よりも「トグロを巻いた蛇」と
表現したほうがしっくりくるのも事実でして、
個人的には「金色の火の玉」とも称される、
神有祭のご神体・セグロウミヘビを
重ね合わせてしまいます。
恐らく、古代の出雲人の目には、
「青銅の蛇」を掲げて海を渡る
古代イスラエルの人々が、
夜の海を自在に泳ぎ回る、
金色のセグロウミヘビのように
見えたのかもしれません。