たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

青銅器の集結

2020-08-21 09:10:52 | 古代の出雲

<荒神谷博物館>

 

荒神谷遺跡から見つかった青銅器は、

弥生中期末から後期初頭(紀元1世紀)にかけて、

この地に埋められたと推定され、

出土した6個のうち5個は

畿内製であることが判明しています。

 

また、同時に発掘された銅矛16本は北部九州製、

358本の銅剣に関しては、

ほぼ出雲国で製造されたもので、

銅鐸と銅矛が同時に見つかるという現象はもちろん、

一か所の遺跡から三種類の青銅器が発掘されたのも、

ここ荒神谷遺跡だけなのだとか……。

 

さらには、荒神谷遺跡発見の12年後、

近隣の加茂岩倉遺跡から39個の銅鐸が見つかり、

古代のこの一帯を「大きな勢力」が

治めていた可能性が高まったのだそうです。

 

ちなみに、加茂岩倉遺跡で見つかった

39個の銅鐸に関しても、

出雲製とみられる3個を除き、

ほとんどが弥生中期に近畿地方で

造られたものであることから、

当時の出雲国が近隣国と頻繁に

交流していたことは間違いないのでしょう。

 

そうなりますと、これほどまでに多くの青銅器が、

西日本の各地からこの地に集まった理由とは、

いったい何だったのかが気になりますね。