たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

出雲の荒神

2020-08-14 09:28:57 | 古代の出雲

<荒神谷遺跡>

 

***** 古代の出雲3 *****

「出雲の荒神」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、

358本もの大量の銅剣、6個の銅鐸、

16本の銅矛が出土した「荒神谷遺跡」かもしれません。

何でも、近隣の広域農道建設に伴う調査の最中、

担当者が田のあぜ道で一片の土器

(古墳時代の須恵器)を拾ったことが、

貴重な弥生遺跡の発見につながったそうですが、

今なおそれらの青銅器が、

「いつどこで造られたか」

「誰が何のために使ったか」

「なぜ埋められてしまったのか」

などの疑問に関しては、何ひとつとして

明確な答えが出ていないと聞きます。

 

ちなみに、出土した場所は

「出雲市斐川町神庭西谷」にある細長い谷でして、

荒神谷という名称は遺跡近くに祀られていた

「三宝荒神」にちなんで名付けられたのだとか……。

「神庭」とは神祭りの場を指し、「西谷」とは

「斎谷」であり先祖を祀る斎場を意味します。

ゆえに、本来は「神庭荒神谷」と呼ぶほうが適切であり、

「荒神谷」という表記には少なからず

反対意見もあるという話も耳にしました。