<国立民族学博物館>
中国西南部の少数民族・ミャオ族(苗族)は、
日本と同様に古い歴史を持つ人々で、
揚子江周辺で繁栄した長江文明
(紀元前14,000年~紀元前1,000年)の時代にまで、
起源を遡ることが可能だといいます。
一説に「日本人の祖先」などともいわれるように、
衣食住だけでなく信仰や伝承、
さらには遺伝子等の面においても、
日本人との共通点を多々所有している
ことがわかっております。
揚子江(長江)といえば思い出すのが、
「龍蛇」のモチーフと稲作文化を
日本に持ち込んだ人々(海人族)ですね。
実は、ミャオ族の崇拝対象は多岐に渡り、
蛇(龍)をはじめ、蝶や鳥や水牛、
あるいは樹木や太陽に至るまで、
ありとあらゆる森羅万象のモノが、
「祈りの対象」となっているのです
(「うず巻き文」などの蛇を思わせる
図柄を身に着ける習慣もあるのだとか……)。
そんなミャオ族の人々の「始祖神話」
とも呼ぶべき伝説が、まさしく「伏羲」
と「女媧」を主人公とする話なのでした。