たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

出雲と諏訪

2020-08-17 09:39:18 | 古代の出雲

<佐支多神社 さきたじんじゃ>

 

以前の記事内で、「荒神谷遺跡の周囲には、

タケミナカタを祀る神社が集中する」

という話をご紹介しましたが、

その後も折を見て調べてみたものの、

タケミナカタを祭祀した理由などはわからず……。

ただし、「タケミナカタ」という存在が、

『日本書紀』だけでなく、『出雲国風土記』など

出雲国に関わる神話からも消されてしまった、

という事実を踏まえると、「出雲」と「諏訪」

の間で史実に残らない、「何らかの出来事」

が発生していた可能性もあるのでしょう。

 

ちなみに、タケミナカタの本拠地である

「諏訪」の一帯では、出雲を象徴する祭祀具

として知られる「銅鐸」がほぼ出土せず、

代わりに銅鐸に良く似た「鉄鐸(さなぎ)」

と呼ばれる道具が見つかるそうです。

もし仮に、タケミナカタが出雲の出だと仮定すれば、

諏訪地方で「銅鐸」が多数出土していても

不思議ではないはずですが、どういうわけか

諏訪には「銅鐸文化」が広がらなかったのでした。