<佐支多神社 さきたじんじゃ>
以前の記事内で、「荒神谷遺跡の周囲には、
タケミナカタを祀る神社が集中する」
という話をご紹介しましたが、
その後も折を見て調べてみたものの、
タケミナカタを祭祀した理由などはわからず……。
ただし、「タケミナカタ」という存在が、
『日本書紀』だけでなく、『出雲国風土記』など
出雲国に関わる神話からも消されてしまった、
という事実を踏まえると、「出雲」と「諏訪」
の間で史実に残らない、「何らかの出来事」
が発生していた可能性もあるのでしょう。
ちなみに、タケミナカタの本拠地である
「諏訪」の一帯では、出雲を象徴する祭祀具
として知られる「銅鐸」がほぼ出土せず、
代わりに銅鐸に良く似た「鉄鐸(さなぎ)」
と呼ばれる道具が見つかるそうです。
もし仮に、タケミナカタが出雲の出だと仮定すれば、
諏訪地方で「銅鐸」が多数出土していても
不思議ではないはずですが、どういうわけか
諏訪には「銅鐸文化」が広がらなかったのでした。