実の様々な外観の家が存在いたします。
この外観で売れ筋の家が決まるとも云われています。
私も昭和53年に東京から戻って工務店経営を行った時期は、次々と受注がありました。
当時は、大工さんが手板と云われる木の板の上に四角い点(柱の位置)と線で描かれた図を見ながら木材を切り込んで建込みを行いました。
家の形状は、大工さんの頭の中に入っており、出来るまでどんな家なのか分かりませんでした。
多くは典型的な切妻屋根、片流れ屋根、不変片流れ屋根などでした。
自分が、東京で経験した都会的な感覚を伴った外観の家は、見る人にとても興味を与えたようです。
見た目が良ければ家は売れた時代が長く続き、今でもその傾向はあります。
写真は弊社が提携しているデザイナーがプランした家ですが、このようなデザイン集が住宅雑誌に多く掲載されています。
どんな優れたデザイン住宅でもそれだけで売れる時代は、もう過ぎ去ったようです。
私が、家の温熱環境に注目したのは40年前、次々と捌ける家に寒い、暑い、結露やカビの問題が相次いで発生し、その対処方法に右往左往したことが動機です。
壁の中に隠れる、断熱と気密性能などは、外観デザインとまったく無縁のところにあります。
昭和60年に高気密・高断熱のオール電化住宅を構築した時の私は、まさに誰からも奇人変人扱いでした。
外観デザインは、施主の個性でもあり、重要な要素でもありますが、住んでからの快適性、安全性、耐候性、経済性などを考慮すると温熱デザインも同等に重要です。
2020年省エネ義務化となり、苦節40年で私も奇人変人と云われた行いが、今や標準化される時代が近づいているようです。
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