現在は、図面に沿って自動的に木材を切り刻み、施工現場では印字された番号通りに組み上げる、プレカット方式の家づくり一般的となりました。
以前は、大工さんの棟梁が尺金(さしがね)一本を用い、手板と言われる四角い黒点と黒線で繋いだ平面図だけで墨付けを行い、手刻みで家づくりを行いました。
シンプルな手板の点と線で大工さんの頭の中は、細かい細工だけでなく立体的な二次元、三次元の空間を一本の尺金で構成して来たのです。
まさにコンピューターのマクロを組んでいる世界と共通しているようです。
日本の家屋は、理に叶った力学を備えた芸術だと絶賛する外国人建築家も多いのです。
今日は、銅御殿(あかがね御殿)<屋根が全て銅板で噴かれているため>と言われる都内文京区小石川の大谷邸を訪問させて戴きました。
写真は大谷邸の門を撮ったものですがこの門は、私達のような建築を行っているモノにとって正に構造力学的には在り得ない建造物としか見えません。
今日は、ご当主の大谷利勝様ご本人から直接、この銅御殿の成り立ちや、この不思議な門の力学的な解説をして戴きました。
大谷さんは、日本大学教授を務め現在、名誉教授です。工学博士である大谷先生の解説で理解しました。
この門を下から見ると庇の突き出た丸い登り垂木を支える梁が存在しません。
写真で見ると門の庇に中央が盛り上がっています。
100年前にこの門を作った大工棟梁は、西洋力学など全く眼中になく、独自の才覚で受け梁のない庇を拵えたのでしょう。
梁が無いのに何故、2mもの庇が浮いているのか…
丸い垂木の突先が太く、付け根は細くなっており、荷重が掛かると中央の円形に浮いた部分が下がろうとして横に広がり、荷重応力に変わるからだそうです。
この門も含む銅御殿は国の重要文化財に指定されています。
またこの門は国宝級、いやいずれ国宝になるだろうと思われます。
芸術を追求するために力学的な裏付けをしっかりと為されており、現に100年もの期間内に大震災などの天災にも耐えて現存しています。
単にデザインだけを主にした建造物ではなく、デザイン力は構造力学で為されるものだとする、真の建築家の神髄を大工棟梁の才覚に見た気が致します。日本技術の誇りです。
さて、今日は近代技術展を見て、その後に大谷邸を。
そして夜はマスコミ関係の招待で、東京ドームでの日ハム戦を観戦させて戴きました。明日は北海道に戻ります。

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以前は、大工さんの棟梁が尺金(さしがね)一本を用い、手板と言われる四角い黒点と黒線で繋いだ平面図だけで墨付けを行い、手刻みで家づくりを行いました。
シンプルな手板の点と線で大工さんの頭の中は、細かい細工だけでなく立体的な二次元、三次元の空間を一本の尺金で構成して来たのです。
まさにコンピューターのマクロを組んでいる世界と共通しているようです。
日本の家屋は、理に叶った力学を備えた芸術だと絶賛する外国人建築家も多いのです。
今日は、銅御殿(あかがね御殿)<屋根が全て銅板で噴かれているため>と言われる都内文京区小石川の大谷邸を訪問させて戴きました。
写真は大谷邸の門を撮ったものですがこの門は、私達のような建築を行っているモノにとって正に構造力学的には在り得ない建造物としか見えません。
今日は、ご当主の大谷利勝様ご本人から直接、この銅御殿の成り立ちや、この不思議な門の力学的な解説をして戴きました。
大谷さんは、日本大学教授を務め現在、名誉教授です。工学博士である大谷先生の解説で理解しました。
この門を下から見ると庇の突き出た丸い登り垂木を支える梁が存在しません。
写真で見ると門の庇に中央が盛り上がっています。
100年前にこの門を作った大工棟梁は、西洋力学など全く眼中になく、独自の才覚で受け梁のない庇を拵えたのでしょう。
梁が無いのに何故、2mもの庇が浮いているのか…
丸い垂木の突先が太く、付け根は細くなっており、荷重が掛かると中央の円形に浮いた部分が下がろうとして横に広がり、荷重応力に変わるからだそうです。
この門も含む銅御殿は国の重要文化財に指定されています。
またこの門は国宝級、いやいずれ国宝になるだろうと思われます。
芸術を追求するために力学的な裏付けをしっかりと為されており、現に100年もの期間内に大震災などの天災にも耐えて現存しています。
単にデザインだけを主にした建造物ではなく、デザイン力は構造力学で為されるものだとする、真の建築家の神髄を大工棟梁の才覚に見た気が致します。日本技術の誇りです。
さて、今日は近代技術展を見て、その後に大谷邸を。
そして夜はマスコミ関係の招待で、東京ドームでの日ハム戦を観戦させて戴きました。明日は北海道に戻ります。

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