すずしろ日誌

介護をテーマにした詩集(じいとんばあ)と、天然な母を題材にしたエッセイ(うちのキヨちゃん)です。ひとりごとも・・・。

ものがたり

2013-06-08 21:59:02 | じいとんばあ
 山の中の 一軒家
 時たまヤマガラが来るだけで
 ひっそりと 暮らしているじいとんばあ

 年に一度 訪問調査だけのおつきあい
 去年と比べて
 良くなってる事
 悪くなってる事

 たまの来訪者には
 いつだって明るく話しかけてくれる
 本当は寂しくて 切なくて 涙だって溜息だって出てる
 だから たまにはデイサービスに来なよ
 そんな私に 笑顔で首を振る

 介護している家族だって
 同じくらいお年寄りで
 たまの来訪者に アルバムを広げて
 思い出を語る人 戦争を教えてくれる人

 きっと 日本を縦断するくらいの距離を
 歩いて戦争しながら 移動したおじいちゃんには
 おばあちゃんの介護なんて
 さほどの 苦労ではないのかもしれない

 でも
 やっぱり やっぱりね

 後ろ髪引かれながら 家を出る私を
 いつまでも 見送ってくれる
 曲がった背中 痛い膝 しわくちゃの笑顔・・・・


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