うちの母屋のエアコンは、台所とキヨちゃんの寝室だけである。と言うのも、元々キヨちゃんの部屋は私の部屋だったので、エアコンは必須だった。そして台所は父がいた頃は食事はそこでしていたので、調理する時も食事する時も快適なようにしてくれていたのだ。
居間はと言えば、冬は炬燵があるし、夏は扇風機で十分だったし、よほど暑い時でも直接狭い居間にエアコンの風が当たるよりは、隣の台所から流れてくる方が快適だった。
さて、今年は今までにないくらい猛暑が多く、午前中からエアコンが必要になっている。それでもキヨちゃんはどちらかと言うとエアコンを嫌い、寒いという事が多い。なのでエアコンをつけておいて、部屋の仕切りの障子を開け閉めして自分で温度を調整している。
さて、今日も部屋は30度越え。エアコンはフル稼働しているものの台所で調理を始めるとやはり暑い。扇風機で涼しい風を送るようにしていても、
「たまらん、暑い。」
とキヨちゃんからクレームがついた。
「電気(台所の)消せや。それだけでも暑い。」
「エアコンは入れておるんよ。ほんでも火を使うけん、どうしたって暑いんよ。」
そう、火のそばの私の方がなんなら暑い。
しかしあんまり暑いと繰り返すので、温度を1.5度ほど下げて扇風機の送風もキヨちゃんにやんわり当たるようにしていると、ようやく、
「ちっとはましになった。」
と言われる。
さて、夕飯も終わってお風呂の用意が出来たとくりりんがキヨちゃんに声をかける。暑いもんだから、すでに下着姿になっており、歩行器を押して歩く後ろ姿に目が留まった。腰に何か挟んでいる。
「母ちゃん、何か挟んだままじゃよ。」
と取り出してみると、それは何と使い捨てカイロだったのだ。
いかに寒がりのキヨちゃんでも、この猛暑にカイロは無いだろう。おそらくシップと間違えたのか・・・。そりゃあ暑いはずである。
こうして手の届かないところに置くものがまた一つ増えた我が家である。
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居間はと言えば、冬は炬燵があるし、夏は扇風機で十分だったし、よほど暑い時でも直接狭い居間にエアコンの風が当たるよりは、隣の台所から流れてくる方が快適だった。
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さて、今日も部屋は30度越え。エアコンはフル稼働しているものの台所で調理を始めるとやはり暑い。扇風機で涼しい風を送るようにしていても、
「たまらん、暑い。」
とキヨちゃんからクレームがついた。
「電気(台所の)消せや。それだけでも暑い。」
「エアコンは入れておるんよ。ほんでも火を使うけん、どうしたって暑いんよ。」
そう、火のそばの私の方がなんなら暑い。
しかしあんまり暑いと繰り返すので、温度を1.5度ほど下げて扇風機の送風もキヨちゃんにやんわり当たるようにしていると、ようやく、
「ちっとはましになった。」
と言われる。
さて、夕飯も終わってお風呂の用意が出来たとくりりんがキヨちゃんに声をかける。暑いもんだから、すでに下着姿になっており、歩行器を押して歩く後ろ姿に目が留まった。腰に何か挟んでいる。
「母ちゃん、何か挟んだままじゃよ。」
と取り出してみると、それは何と使い捨てカイロだったのだ。
いかに寒がりのキヨちゃんでも、この猛暑にカイロは無いだろう。おそらくシップと間違えたのか・・・。そりゃあ暑いはずである。
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いや、笑ってはダメか?
変な感じになって低温ヤケドとかしても大変だし。
熱い(暑い)はずだよ、キヨちゃん(^^;
本当に気づいてよかったですけど・・・。