みちのくの山野草

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3483 早池峰のイブキボウフウ

2013-09-05 08:00:00 | 岩手のセリ科
 <ただいま〝セリ科〟勉強中>
 イブキボウフウ(伊吹防風)はセリ科、イブキボウフウ属の多年草とのこと。ただし、早池峰山のそれと思われるもははたしてそうなのかいままであまり自信がなかった。ちょっとシラネニンジンとは違う気がするのでそう思ったのだが、そもそも早池峰にイブキボウフウがあるということは聞いてもいない。
 一方、種山ヶ原にはイブキボウフウがある(〝種山のセリ科(イブキボウフウ)〟や〝種山ヶ原(10/13、#2、イブキボウフウ)〟参照)。
 そしてその特徴は、『日本の野生植物Ⅱ』(平凡社、佐竹 義輔他編)によれば
 ・日当たりのよい山地草原に生える多年草。
 ・全体に毛がある。茎は直立して角ばり、多くの枝をわけ、高さ30-120㎝。
 ・総苞片はあることもないこともあり、小総苞片はある。
 ・花弁は白色か紅色。
 ・果実は楕円形、分果の背に短毛がはえる。

とあり、『山に咲く花』(写真/永田芳男、編・解説/畔上能力、山と渓谷社、203p)によれば
 ・草地に生える高さ30~90㌢の多年草。
 ・全草有毛。
 ・茎はよく分岐する。
 ・葉は2~3回3出複葉。小葉は細かく裂ける。
 ・枝先の直径4~6㌢の複散系花序に、白色の小さな花をつける。
 ・花期 8~9月。
 ・分布 北海道、本州(近畿地方以北)
 ・花弁の先端は爪状に内側に曲がる。
 ・小葉の先端は刺状にとがり、赤みを帯びる。

ということなどが列挙されているが、たしかに種山ヶ原のものはその特徴を有している。特に、最後の特徴〝小葉の先端は刺状にとがり、赤みを帯びる〟は他のセリ科にはない特徴だと思った。
 翻って、以前〝早池峰山のセリ科(イブキボウフウ?)〟をいま再び見直してみると上掲の特徴を基本的には有しているようなので、これはやはりイブキボウフウであると判断していい思ったから、〝?〟は取り去って、以下のように再度掲載し直す。

***************************** 早池峰のイブキボウフウ *****************************
 イブキボウフウ(伊吹防風)セリ科、イブキボウフウ属の多年草とのことである。
《1 全体像》(平成24年8月15日撮影)

《2 複散形花序》(平成24年8月15日撮影)

《3 総苞片あり》(平成24年8月15日撮影)

《4 小総苞片もあり》(平成24年8月15日撮影)

《5 花弁の先端爪状に内曲》(平成24年8月15日撮影)

《6 葉の先端に赤味》(平成24年8月15日撮影)

《7 たしかに小葉の先端が赤味を帯びて刺状である》(平成24年8月15日撮影)


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