みちのくの山野草

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光太郎とリンゴ㈠

2024-01-10 12:00:00 | 独居自炊の光太郎
〈『高村光太郎山居七年』(佐藤隆房著、(財)高村記念会)〉

 佐藤隆房は高村光太郎山居七年』でこんなことも述べていた。
 五九 リンゴ㈠
 博さんは瀬川幸蔵さんと自転車で始(ママ)めて小屋を訪問しました。
「リンゴのことで先生に教えていただきたいのですが、……」
 博さんは今後のリン資したい資したいのです。
「先生の好まれるリンゴはどんなものですか。外国のアメリカのアメリカのリンゴはどうなんですか。どんな味ですか。肥培管理はどんなにやっているのでしょうか。」
「アメリカはリンゴ栽培は、外の園芸作物と同様急速に進歩し、加工も盛んだし、消費も非常に大量に上がっているようです。すぐまねするわけにはいかないでしょうが、どっさり資本をつぎこんで、いいものが安くでき上がればいいですね。」
〈『高村光太郎山居七年』(佐藤隆房著、(財)高村記念会)105p〉
 そして私は、この「博さん」とは、阿部博のことだと分かった。
 というのは、以前〝阿部博翁顕彰碑(10/16)〟とい投稿で、阿部博翁顕彰碑には、

奥州花巻リンゴの名所
リンゴ数々品ある中に
阿部のたいしよが手しほにかけた
国光紅玉デリシヤス
  酔中吟 光太郎

と刻されていて、「阿部のたいしよ」とは、阿部博のことであり、「酔中吟」は光太郎が阿部博のために詠んだ詩であることは知っていたからである。
 よって、この初めての訪問が切っ掛けとなって、その後二人は親交が深まっていったということになるのだろう。

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