平成28年8月7日(日)
毎年恒例、台風シーズン前の地域河川清掃が、朝7時30分から住民の皆さん総出で行われました。朝から温度もうなぎ登りではありましたが、水の中の作業なので、苦になりません。
(子どもも参加して河川清掃)
河川といっても、ドブではありません。私の住む地域は富士山のわき水が豊富なところで、わが家の北側を流れる小川は、川幅が1mほどしかありませんが、湧水が地表に湧き出る「湧間」と呼ばれる箇所が至る所にあり、わが家から上流に向かって30m進むところで川は止まっています。
つまり、川の最上流に位置しており、清水が流れているのは当然です。
(わき水を利用したクレソン畑も広がる)
住宅街の中にあるために、公共下水道が整備される前は、家庭からの雑排水も流されていましたが、それでも、清水に混じると見た目、汚れが目立つ状況ではありませんでした。
しかし、水の中に生息する動植物は、明らかに変化していました。「水のきれい度」を判定する試薬もそうですが、「指標生物」という、判定生物の生息具合から、その変化は見て取れ、危機感は抱いていました。
今から15年くらい前に公共下水道が整備され、ほとんどの家庭から排水を河川に流さなくなると、明らかにきれいになっていきました。しかし、数年前から目に見えない水質の変化が現れているようで、藻の種類はかつて見られなかった種類が生え、魚類も昔見られたものが見えなくなりました。水温は以前と変わらず、通年で14度くらいです。
(土砂よりも藻の法が多い)
山間部でのお茶の生育に投入される肥料の影響ともいわれ、それが地下に染みこんで、「富栄養化」が起こり生物への影響が起きているのではと推察しています。
家庭からの排水は無くなっても、このような環境変化で藻の生育が多くなると、汚れというよりは水流の流れに影響してきます。また、大雨が降れば周辺の土砂が流れ込むことにより、それが川底に堆積して水流に影響が出ます。
これらを排除するのが、今回の河川清掃でした。
除去された堆積物などは、町内会が用意したトラックで所定の処理場に運搬されていきました。
(清掃した土砂や藻は、トラックで指定された処理場へ運搬)
藻や土砂を取り除くと、それに混じって小魚や沢ガニが頻繁に獲れます。もちろん、すぐに川に戻すことになりますが、子どもたちはそれを見つけるのが楽しみで、バケツや透明のビンに水を入れ、大人達が土砂をすくい上げる度に、群がっていたのはほほえましい姿です。
大人も、子どもの頃に遊んだ小川の思い出に浸りながら、あちらこちらで昔懐かしい話に花が咲き、この河川清掃が地域住民にとってのリクレーションの様な位置付けにも感じます。
(子どもが見つけた「獲物」に、大人達も群がる)
地域が誇れるきれいな川だからこそ、このような場面が見られるのかもしれません。私達は、この好環境を次世代に引き継いでいけるよう、常に関心を持ち続け、日々の努力を重ねていかねばなりません。
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