令和6年8月4日(日)
地元のまちづくり協議会では、年に一度、協議会主催で市長ほか副市長、予め伝えていた地域課題を所管する担当課長などが出席し、地元まちづくり関係団体の役員などを集めて行政懇談会を開催します。今年も、8月1日の夜、地元まちづくりセンターにて開催されました。
懇談会の流れは、主催者や来賓挨拶の後、市長が約1時間にわたり市政の紹介、続いて30分ほどかけて地域課題について市の回答や質疑応答が行われました。
私も地元住民の立場ではありますが、県議会議員ということもあり、来賓として挨拶をさせていただきました。
地域課題は2点あり、まちづくりセンターへのエレベーターの設置及び駐車場の設置についてと、利用しやすい図書館分館の設置についてでした。この回答に対する地域の反応を聞いていると、大変厳しいものを感じました。
最初の主催者挨拶の時に、今回の行政懇談会を開くにあたり、地域に課題について広く意見を求めたところ、これまでになくその応募が少なく、かつ、それを反映してか出席者も少ないように感じたという説明がありました。
確かに、毎回参加している中で感じたことは、同じような課題が繰り返されるようなイメージも拭えませんでした。主催者によると、重要課題なので同じような課題が出るのは仕方ないにしても、その進捗が見えないことで諦めにも似た雰囲気があるとのことでした。
今回の地域課題2項目は、以前にも出たもので、地元ではその時から時間が経っているにもかかわらず、前進がないという受け止め方をしています。行政にとっては、地元要望が全て、しかも容易に受け入れられるものばかりではありませんが、その理由をしっかり説明することも必要です。地元からその指摘を受け、再答弁することになり、行政側も以前に出ている課題として配慮すべき点は考えなければなりません。
公共施設の整備等については、特に各地域に配置されている施設は、老朽化や高齢者・障害者に対応できるバリアフリーなどの問題があり、順次、計画的に整備されています。整備計画の中で一定の基準を満たし、条件の厳しいところから整備することが一般的で、その条件の説明やおおよその順番等は地元に伝えるべきことで、おそらく前回もその一部については説明されたように思いますが、その記憶が双方に共通な認識であるか定かではありません。
近年、財政が厳しくなり、人口減少もあって公共施設の統合なども進められています。この状況を踏まえ、これまでの公共施設の整備計画の見直しなども図られています。この事情は、懇談会の中で詳しく触れていませんでした。
従来の計画では、間もなく整備の順番が回ってくる予定でしたが、先ほどの事情により見直されていつになるのかわからない。または大きな統廃合の波に乗るのか、住民の不安は隠せません。
昨年、地元にある中学校が閉校となり、その跡地利用も進んでおらず、旧学校施設がそのまま残っていることから、今回の要望内容をその施設利用に絡めて検討して欲しいという要望もありました。
この行政懇談会には、正副市長が出席していることから、トップ判断も期待されるところですが、歯切れの悪さに住民は納得がいかなかったようです。
今回の要望内容は、特定の地域というよりはどこでもあり得る、公共施設整備に関するもので、市や県を問わず考えていかねばならない課題の一つです。