令和5年11月1日(水)
29日の日曜日、航空自衛隊の浜松基地で「エアフェスタ浜松2023」が開催され、出かけて行きました。年に一度、この時期に浜松基地を開放して地元の皆様のほか、全国からファンが集まる航空祭で、私も15年ぶりにブルーインパルスなどの曲技飛行を見せていただき、多くの来場者とともに真っ青な秋空をキャンパスにして描くジェット機の航跡に興奮しました。
(見事なブルーインパルスの曲技飛行)
8万人が来場したともいわれるこの航空祭ですが、一般の来場者とは別に国や県、周辺自治体の長や議員、自衛隊OBや支援団体などが招待された祝賀会が開催され、その交流会の席では外の華やかさとは違う、我が国周辺の現実を実感させられる声も聞こえました。
(多くの来場者で賑わう)
今、ウクライナや中東をはじめ、世界各地で戦争や紛争が行われており、毎日届く新聞の1面は、これに関連した記事ばかりです。
これらの記事に埋もれがちですが、日本を取り巻く周辺国の行動は、年々、厳しい状況になっており、特に沖縄周辺の動向は誰もが注視しています。
沖縄周辺の有事を想定した国防に対する動きは、日米安保の枠にとらわれず、自国を守るための環境整備が日々進められています。現地から遠く離れた静岡県では、特別な機会がなければ、同じ国民であっても危機感の濃淡は生じてしまうのが現状ではないでしょうか。
特別な機会とは、有事の際に関わる組織、今回の航空祭で知る自衛隊の位置付けです。県内にある自衛隊施設が有事の際にどのように関わっていくのか、一般的には知られていないと考えます。
浜松基地は、パイロットなどの育成することが中心の基地ですが、もう一つ大きな任務が課せられており、我が国周辺の侵入者を早期に監視する特別な組織で、AWACSと呼ばれる高性能なレーダーを備えた航空機が4機配置されており、この監視のための航空機は、有事の有無にかかわらず、現在も毎日24時間、我が国周辺を飛行し監視活動を担っています。
(早期警戒監視を担うAWACS)
(AWACSを背景に)
この業務に関わる関係者との意見交換でも、近年の周辺国の気になる動きには特別警戒もあり得るようなお話もありました。このような状況は、航空祭の華やかさとは全く異なる、厳しい現実が身近なところでも関わっていることを改めて知ることになりました。
また、救難ヘリによる救助活動のデモンストレーションを見ながら、私の世話役となった自衛隊員の方からは、県民の命を守るためにも、日々、厳しい訓練に挑んでいるお話を聞きました。私からは「どうしたらそんなに冷静に行動できるのか」と質問したところ、「これ以上ないと思われる厳しい訓練と現場に遭遇し、その経験を積み重ねていくことが、どんな状況にも対応できる精神力を持つことができる。」と答えていました。
(案内いただいた自衛官と様々な話題で意見交換)
(救難ヘリコプターのデモ)
自衛隊員の処遇改善は、大きな課題となっています。祝賀会冒頭での国会議員のあいさつの中では、どの議員もこの課題を取り上げ、国会でも議論していることを伝えていました。
(祝賀会にて)
航空祭の華やかさを楽しみつつ、多くの自衛官の皆様から現実的なお話を聞くことができたことは、大きな成果だったと感じています。
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