バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

胃 胸やけ 気持ち悪い

2008年10月31日 | 自覚症状 胃がん
みなさんは普段から胃の調子はいかがでしょうか?
胃がんと違って胃潰瘍は現在の医学の進歩からすれば、命を落とすことはなくなってきました。
しかしながら胃の体調が悪いと日常生活に支障をきたします。
そこで今日は勉強会で参考になった質問項目を載せます。みなさんはいくつ該当しますか?
1.胸やけはしますか?
2.思わず手のひらで胸をこすってしまうことがありますか?
3.食後に胸やけがおこりますか?
4.のどの違和感やひりひりなどはありませんか?
5.ものを飲み込むと、つかえることがありますか?
6.苦い水(胃酸)が上がってくることがありますか?
7.前かがみをすると胸やけがしますか?
8.おなかがはることはありますか?
9.食事をした後に胃が重苦しい(もたれる)ことがありますか?
10.食べたあと気持ち悪いことがありますか?
11.食事の途中で満腹になってしまいますか?
12.げっぷがよくでますか?

1~7は酸の逆流関連の症状に該当するそうです。そして 8~ 12は運動機能の不全に該当するそうです。

みなさんはいくつあてはまりましたか?

検査中、眼は開けたほうが良い?

2008年10月30日 | 胃X線を受診される方へ

胃透視を受ける方のほとんどは、眼を閉じたまま検査を受けられているように思います。
胃透視はバリウムを飲んだあと、ベッドの上でぐるぐるまわって胃粘膜にバリウムを付着させて撮影していきます。
ぐるぐるまわるとき、眼を閉じたままだとめまいがしやすくなるような気がします。
遊具や遊園地など、ぐるぐるまわる乗り物に乗ったさいには眼を開けてると思います。それは眼を閉じたら気分が悪くなりやすいからではないでしょうか?
ついつい胃の検査中には、眼を閉じてしまいがちですが、眼を開けて検査を受けていただきたいと思います。

早期胃がん症例集、特に陥凹型

2008年10月27日 | 早期胃がん発見 Point
2cがわかる80例早期胃癌診断のエッセンス

医学書院

このアイテムの詳細を見る


ついに「Ⅱcがわかる80例」を購入しました。
この本はとにかくすごいです。

術前のバリウムの写真が主なのですが、とにかく写真がきれいです。
私たちのような集団検診に従事している人間も大いに勉強になる書籍だと感じます。

実際に自分がルーチンで撮影する時、この症例があると仮定した時、発見タイミングはどういうときか!?
またどういうバリウムのはじきやたまりとなって現れるだろうか!?
と自分に置き換えながら症例をみていくわけです。
こうすることで日々の発見能力が磨かれていくものと思います。


掲載されている写真は術前のX線写真だけではありません。内視鏡写真や手術標本もあるので、一つ一つの症例をじっくりと対比することができます。
それを80例も一冊の本でできるので大変すごいことだと思います。



もう一点、この書籍の魅力について!!

実際には掲載されている胃レントゲン写真は80例を超えています。
ところどころに参考写真いわゆる類似症例を載せてあるため、トータルでは100例以上なのではないでしょうか。


早期胃がん特に陥凹型である0-Ⅱcの写真をみたいという人はお勧めの書籍です。

症例写真を見るのが好きな人は絶対にお勧めです!!

体重減少 やせる!!

2008年10月24日 | 自覚症状 胃がん


体重の減少・・・。
体重が減ると喜ぶ人が多いのではないでしょうか。

ダイエットをしたり運動をしたりして、体重が減少してきたなら話は別なのですが、何も努力していないのに体重が減るのは少々問題だと思います。

胃の調子が悪いと食物から摂れる栄養素を十分に吸収できていないことが考えられます。
体重の減少は危険信号です!!がんがかなり進行してから体重が減ってくることが多いのですが、体重減少が契機となって早期胃がんが発見される場合もあります。

やせがたの人で、3kgやせた!! 喜んでいたらがんだった!!
そんな話をしていたTVもあった気がします。
逆に少々肥満の人が、3kgやせたというのはまり気にしなくてよいのでしょうか??

いずれにしても今までと変わったことをしていないのにも関わらず、体重が減ってきているようなら、一度胃の検査を受けられたほうがよいと思います。
自覚症状関係なく毎年受けることが一番大切なのは言うまでもありませんが・・・。

戦国武将 ガン死亡を例に

2008年10月23日 | 予防 胃がん 


今日は日本歴史の例を・・・
戦国時代を生き抜いてきた武将の死因についての記事に触れます。

有名な戦国武将の死因にはこんなものがあります。
1.武田信玄・・・食道がん
2.豊臣秀吉・・・消化器がん(胃がんが濃厚)
3.毛利元就・・・胃か食道がん
4.前田利家・・・消化器がん
といわれているそうです。

これら武将の特徴は人間関係の付き合いが上手な人たちであったようです。
多方面に人脈をつくり、人を囲い込みながら自分の勢力を伸ばしていく。
いかに多くの敵を倒しかではなく、いかに多くの人を自分の味方に引きいれたか、いかに敵を作らなかったかで、戦国の世を勝ち抜いてきたそんな武将たちのようです。

この武将たちの性格を現代にあてはめると次のようになるようです。
・人を大切にする、自分よりも人を優先。
・人への気配りに長ける
・約束をきちんと守る
・極力、敵をつくらないようにする。
・八方美人
・愛そうがよい など。

こういった人はストレスをため込みやすいと思います。そしてガンにかかる可能性が高いと思います。

あなたは必要以上に人に気を使ってはいませんか??
人を大切にすることは非常に大切です。
しかし、自分を大切にすることも忘れないで





若年性早期胃癌

2008年10月21日 | スキルスや若年性 胃がん

若年性早期胃癌の特徴について触れておきます。早期発見の糸口になれればと思います。
1.若い女性に多い
2.自覚症状として心窩部痛を訴えるものが多い
3.部位は胃体部、Mが多く他部位は少ない
4.早期がんの型はⅡcまたはⅡc+Ⅲで潰瘍をもつものが多い
5.組織型は圧倒的に未分化で印環細胞がん
6.手術予後は早期であれば、中年期と同様に予後は良好である

別に若年に限ったことではありませんが、良性潰瘍と誤診しないように注意が必要です。

胃がん分化型 陥凹性発見(4、完結)

2008年10月20日 | 胃X線撮影


残りの追加撮影をUPしました。
分化型の早期胃がん、陥凹型の特徴は周囲に反応性隆起を伴うことが多い!!
これが透視観察上で、大きな発見の糸口になると思います。
バリウムで粘膜面を洗い流す際、バリウムの流れを見ると、でっぱっているところはバリウムがはじきます。へこんでいるところは、余分にバリウムが溜まるわけですが、はじき像のほうが確認しやすいのではないかと思います。
今回のような境界が不明瞭な早期胃がんの場合であっても、周囲の透亮像を見ていくことがポイントではないでしょうか。私は振り分け時、一瞬のバリウムのはじきで気づきました。

みなさんは普段、高齢者に多いとされる分化型の0-Ⅱcをどのように捕まえていますか?検査中、どの要素で最初に気付きますか?
周囲の透亮像でしょうか?それとも二重造影を生かして胃粘膜パターンですか??もしくは淡いバリウム斑ですか??


たけさん、見てるかなぁ
もしよかったらコメントください


胃がん分化型 陥凹性発見(3)

2008年10月19日 | 胃X線撮影




追加撮影写真の分析です。

およそ病変の範囲は赤い部分になると思われます。
赤い部分の内面はバリウムがうっすらと溜まっています。その内面を見ると小さな透亮像が少し見られる程度です。
バリウムのたまりの辺縁、つまり陥凹辺縁は、鋸歯状でギザギザした様子です。
実際に撮影中では厚くバリウムを溜めてようやく陥凹内面があらわれるという印象でした。
陥凹周囲はバリウムがはじいている箇所がところどころあります。周りは不規則に盛り上がっている様子です。
発生部位は胃角部後壁小彎寄りですが、粘膜面は委縮しています。

ここで分化型がん(Type0-Ⅱc)の特徴のおさらいなのですが・・・。
①陥凹内面・・・透亮像はあっても1~2個。微細顆粒
②陥凹境界・・・不明瞭(遠浅、鋸歯状)
③辺縁隆起・・・陥凹辺縁に不規則な盛り上がりが目立つ
④背景粘膜・・・幽門線領域に委縮性変化

いかがでしょう。この特徴によくあてはまると考えられます。




胃がん分化型 陥凹性発見(1)

2008年10月17日 | 胃X線撮影


基準撮影である背臥位正面の写真を見て、技師や医師の方はどこに病変があるかわかりますでしょうか??
撮影中に病変に気付いた場合には、追加撮影をして病変部をねらった写真も残すわけですが・・・。

病変が小さい場合や凹凸のあまりない場合は、基準撮影だけでは指摘困難な症例もあると思います。

やはり胃がんの早期発見には、撮影者の的確な追加撮影が必要であると思います。

追加の写真はまた後日、載せることにします。

ガンにならない心の習慣

2008年10月16日 | 予防 胃がん 

「ガンにならない」心の習慣 (ぶんか社文庫 さ 1-15) (ぶんか社文庫 さ 1-15)
斎藤 茂太
ぶんか社

このアイテムの詳細を見る


予防には、一次予防、二次予防、三次予防があります。
一次予防とは健康な人が食生活の改善などで健康の増進を行うことを指します。
二次予防とは早期発見、治療を指します。
そして三次予防とは治療過程における再発防止などの事を指します。

ガンにならない心の習慣・・・。これは一次予防に当てはまると思います。
この本は心の疲れやストレスがあると、がんになりやすいことをわかりやすく書いてあります。
文章など比較的、読みやすい構成になっています。興味のある方はぜひ一読ください。店頭にも並んでいると思います。文庫本なので値段もおてごろですし、持ち運びも苦労しませんよ。

早期発見(二次予防)も大切ですが、一番に力をいれないといけないことは、予防することだと思いますね。ガンにならない、それが究極の目標だと思います。

胃の痛み みぞおちが痛い

2008年10月15日 | 自覚症状 胃がん


みぞおち(鳩尾)あたりが痛いので、集団検診を受けた。その結果、早期の胃がんが発見されたというケースを耳にしたことがあります。
みぞおちあたりが痛い…。心窩部痛(しんかぶつう)と言ったりします。

もしこの痛みが続くようなら、一度近くの医療機関へ受診していただきたいと思います。

早期の胃がんは自覚症状が少ないことで知られていますが、しばしば心窩部痛が早期発見の糸口になることがあるようです。
自覚症状がある場合にはバリウム検査よりも内視鏡検査をおすすめします。バリウムでは見えないという意味ではなく、内視鏡では組織を直接採取することができ、病理にまわしてがんあるかどうかを確定判断できるからです。
バリウム飲んだあと胃カメラを飲むのは、バリウムでは組織採取できないからです。

少し話がそれましたが、もしみぞおちあたりの痛みが続くようなら一度、胃の中を診てもらってくださいね。
善は急げ!です。

塩分 胃の敵

2008年10月13日 | 予防 胃がん 
塩分を取り過ぎると胃がんになりやすくなります。
統計的データによると東北地方では胃がんの死亡率が高く、反対に塩分をあまり摂っていない沖縄や九州では、胃がんの死亡率が低いです。
あと同じ東京を見ても、塩っ辛いものが好きな下町に住む人たちには胃がんになる人が多く、山の手に住む人には少ないそうです。

イクラやうに、たらこ、明太子や漬物といった塩分の多い食品を毎日のように食べる人も胃がんによる死亡率が高かったそうです。


塩分がなぜ、胃に悪いのか・・・。
それは塩分が胃の粘膜を溶かす作用があるからです。
溶けてしまいやすい状態になると胃の壁が傷つきやすくなってきます。


外食には塩分が高めで、味付けが濃いものが多いので気をつけたいところです。

とはいっても神経質になり過ぎると今度はそれがストレスになってしまうかもしれません。なのでほどほどに塩分を摂りましょう。
何事もほどほどが良いですね・・・。



内視鏡 治療(ESD)

2008年10月13日 | 胃X線撮影
組織型が分化型で、粘膜内に留まる初期の段階ならリンパ節転移などがないため、リンパ節を幾分か切り取る手術(リンパ節郭清)を行う必要はありません。
したがって、胃を切る必要もなくがんの存在する胃粘膜のみ切り取れば、根治は可能です。
今日はそんな初期のがんに対して行う内視鏡的治療を説明していきます。



①まず病変の周囲に目印をつけます(マーキング)


②切除する範囲が広いため, 粘膜下層に薬剤(粘稠度の高い薬剤;ヒアルロン酸ナトリウム)を注入し, 膨隆させていきます。


③内視鏡の鉗子口から専用のナイフを挿入し、高周波電流を使用してマーキングの外側を切開します。


④粘膜下層を剥離し切除終了となります。切除終了後は切除面に出血がないかどうか確認します。血管を認めたら止血鉗子で処置し,術後の出血予防をします。終了後は止血剤を散布します。治療時間は病変の大きさや発生部位によって異なりますが, 30分~3時間が目安のようですよ。

追記・・・。
分化型のがんは内視鏡の治療対象になりえますが、ごく初期の段階に限られます。
初期のがんを見つけるためには、年に一回の定期的な健診が必須です。
胃がんの中には、転移リスクの高い未分化型がんも(スキルスもそのひとつ)あります。この場合には基本的に胃切除を余儀なくされますが、どちらにしても早期発見は大切です。


ストレスが、がんのハイリスク

2008年10月11日 | 予防 胃がん 
遺伝子が傷つくと、細胞がガン化したりします。
健康な人であっても日常的に体のどこかの細胞で異常が発生し、ガン化した細胞が生まれてしまうことが言われています。

しかし、私たちの身体の中にはガン化に対応する免疫機能が備わっています。細胞が傷ついても修復したり、細胞がガン化してもガンを死滅させる機能が備わっています。普段はこの力によって身を守っているわけです。

この免疫機能は、あるものが原因になって衰えることがあります。
それはストレスであります。
精神神経免疫学の研究者たちによれば、過重なストレスで落ち込んだり、悩んだり、生きがいを失ったりすることで、
①傷ついた遺伝子を修復する機能が悪くなる。
②ガン化した細胞を自滅させる働きが悪くなる。
③成長してゆくガンを発見し、全滅させる働きが弱くなる
④ガンの転移を抑える働きが弱まる と報告しています。

ストレスがガンになるリスクを高めている!!精神神経免疫学の研究者たちの主張であります。

バリウムを飲んだりする二次予防も大切ですが、まずはストレスと上手に付き合うことや食生活に注意するといった一次予防が大切だと思いますね。

過度のストレスは問題ですね。
皆さんは普段からストレスを感じていますか??
無理はしていませんか??