追加撮影写真の分析です。
およそ病変の範囲は赤い部分になると思われます。
赤い部分の内面はバリウムがうっすらと溜まっています。その内面を見ると小さな透亮像が少し見られる程度です。
バリウムのたまりの辺縁、つまり陥凹辺縁は、鋸歯状でギザギザした様子です。
実際に撮影中では厚くバリウムを溜めてようやく陥凹内面があらわれるという印象でした。
陥凹周囲はバリウムがはじいている箇所がところどころあります。周りは不規則に盛り上がっている様子です。
発生部位は胃角部後壁小彎寄りですが、粘膜面は委縮しています。
ここで分化型がん(Type0-Ⅱc)の特徴のおさらいなのですが・・・。
①陥凹内面・・・透亮像はあっても1~2個。微細顆粒
②陥凹境界・・・不明瞭(遠浅、鋸歯状)
③辺縁隆起・・・陥凹辺縁に不規則な盛り上がりが目立つ
④背景粘膜・・・幽門線領域に委縮性変化
いかがでしょう。この特徴によくあてはまると考えられます。