バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

本ブログに訪れる、きっかけとなる検索用語

2009年08月31日 | すきくぴの独り言
おはようございます。

毎日、多くの方の訪問があり、大変嬉しく思っております。

日に日に訪問件数が増えており、ビッグブログのひとつであると言っても過言ではありません。

本ブログを通じて、胃検診。特にバリウム検診の意味やその重要性が理解していただけていることに嬉しく感じています。

ブログの方向性について考えましたが、今までどおりの方向で良いのかもしれませんね。

普段、撮影していて疑問に思う点や受診者に理解してもらいたいことなど、自分なりに情報を発信すれば良いのかもしれませんね。


今日は、googleなどを通じて本ブログに足を運んでいただいた検索ワードを紹介します。↓↓↓

検索キーワード

体下部
本屋 透視検査
辺緑不整
早期胃癌 定義
胃部間接撮影 バリウム
胃ガン検診 バリウム 要精密検査 結果
胃がん 分化
バリウム 流出
枕 前壁撮影
分水嶺 胃癌
体重減少 胃部違和感
早期胃癌体重減少
早期胃癌 ブログ
前庭部隆起性
前庭部小隆起
進行性 胃がん 症状 幽門部 噴門部
元気な人 胃 ポリープ
胃壁硬化 バリウム
胃透視または胃内視鏡


その他、さまざまな用語から、本ブログに足を運んでいただいております。
ただひたすら感謝です。


胃上部、進行がん多し!!

2009年08月29日 | 胃(全般)
こんばんは。

今日は、普段から胃透視をしていて感じたことを書きます。

テーマは「胃上部のがんです」。




今年度に検診で出会った胃がん症例は10例になりますが、
そのうちの約8割は進行がんの予想。
しかも進行がんのうち半分以上が、胃上部に発生したがんでした。


逐年受診群にも胃上部の進行がんが絶えないでいます。

胃の中部や下部に発生した胃がんは、比較的描出されていますが、上部に発生した胃がんは早期発見が難しいです。

逐年の過去画像を見たら指摘することは困難でした。
胃上部のがんは急速に発育する傾向にあるようです。



今後の撮影手技や透視観察。ならびに、バリウムの改善などを計っていかなければならない。と感じます。

ブログで得られるもの

2009年08月24日 | すきくぴの独り言
こんにちは。
そしてお久しぶりです。

今現在、ブログ今後について検討しているところです。


今考えているのは、その日に出会った症例のシェーマを書きアップすることです。
日々、気になった症例をアップし保存することで、自分のそのとき感じた症例を記録し、コメントつきで残すと勉強になる気がします。


ブログの良さは、日常起こったことなどを簡単にアップ、保存ができることです。


毎日の出来事を、書くことで自分の気持ちの変化を残すことができる。
それがブログの醍醐味といってよいでしょう。



コメントに感謝(最終更新 09.08.16)

2009年08月16日 | 胃(全般)
当ブログには数多くのコメントを頂いております。
皆様には、大変、感謝です。

最近では、以前に比べて多くの方から意見を頂くようになりました。

そのため今日からは、コメントを頂いた方とその意見を交わすようになった日にちを残すことにしました。
初めて意見を交わした日が、初めて出会った日です。記念の日です。

新たにコメントがあった場合には、その都度、コメント者のリストを更新していこうと思います。
これからもどうぞ、当ブログをよろしくお願いします。



おき さん 9/2/08
たけ さん 8/22/08
胃がん.comさん 10/30/08
マルコ さん 11/6/08
ジラフ さん 1/3/09
もとにく さん 1/7/09
うめ さん 3/23/09
kz さん 3/25/09
VYB さん 3/28/09
胃がん さん 4/17/09
アンブレ さん 7/7/09
メタボ店長さん 7/15/09
m.n.i.k.y さん 7/19/09
ピーナッツさん 8/1/09
ピクミン さん 8/15/09

要精検の心配

2009年08月15日 | 胃(全般)
ピクミンさんから貴重なコメントを頂きました。↓↓↓



胃がん検診 (ピクミン)

2009-08-15 07:19:50

胃がん検診(胃透視)で母が要精検だったので心配です。
胃がんの確率が高いのでしょうか?



大抵は心配ないです。 (すきくぴ)

2009-08-15 10:21:58

ピクミンさん、初めまして、管理人すきくぴです。
ご質問ありがとうございます。

さて、お母さまが胃がん検診で、要精密検査となり、胃がんである可能性が高いのか??と心配されている質問なのですが、結論から申し上げると、大抵は良性疾患が多いので、あまり心配する必要はないと思います。


なぜかというと、人間ドックや集団検診などの胃がん発見率全国平均がおよそ0.08~0.15%くらいといわれおり、これは10000人が受診して、結果的に胃がんであった人の割合は、8~15人くらいということを意味します。

そして、実際に要精密検査となる割合はおよそ5~10%くらいと言われています。
これは10000人受診されたら、500~1000人の方が、後日胃カメラを受けてくださいと勧められる人の割合です。

500~1000人の方が内視鏡検査を受けて、実際に胃がんであった人の割合は8~15人になる計算になります。


実際の検診現場での精密検査結果は、良性のポリープであったり、潰瘍であったり、または潰瘍ができて治ったあとの傷跡。いわゆる潰瘍瘢痕であったりがほとんどです。
あと胃透視では食物残渣によって病変に見えてしまって、内視鏡検査をしてみたら病的には見えず、結果的には異常なしとされるケースもまれにあります。


ちなみにお母さまはピロリ菌陽性の方なのでしょうか??
ピロリ菌感染であったり慢性胃炎であったりすれば、胃がんのリスクが高まります。

しかし、ピロリ菌に感染していたり慢性胃炎であっても、特別悲観される必要はないように思いますよ。ちなみに高齢の方ではほとんどの方が該当しています。大切なことは、定期的に受けられることだと思います。





胃がん発見率や要精密検査の数字は、食生活が違ったり、年齢層の幅によっても変わってくるので、上に挙げた数字がすべて当てはまるわけではありませんが、平均ということで、参考にしていただけたらと思います。

長々とすみませんでした。
一つの参考にしてみてください。
また何かあれば言ってくださいね。

ほとんどの方は命には別状のないことが多いですよ。





ありがとうございました (ピクミン)

2009-08-15 12:27:35

詳しく教えていただきありがとうございました。
かなり安心しました
休み明けに病院に検査には行くのですが、気になってたので、安心できました。ピロリ菌に関しては、分からないみたいです。
何年か前に一度胃カメラは受けた事があるみたいですが、その時は異常なしだったみたいです。
ピロリ菌がいるかどうかは検査してないみたいです。安心できたので、本当にありがとうございました!


良かったです。 (すきくぴ)

2009-08-15 18:09:50

ピクミンさん、安心してくれたようで、こっちも安心しました。


以前、内視鏡検査を受けて異常がなかったことについてなのですが、
胃透視をやっていて、一見所見があるかのように見えてしまう人もいます。
例えば、炎症などで胃粘膜のヒダが太かったりするケース。念のために内視鏡を受けるようにと、勧めることもあります。
しかし、内視鏡検査を施行しても炎症を起こしているはわかるが、明らかな異常所見は認められないので、経過観察となるケースがあります。
こういった方は胃透視では粗大レリーフや、ヒダ肥厚という所見などをつけて、要精密となります。
毎回、胃透視で要精密となる方はこのような場合が多いです。

あとは、先ほど話したように、食べ物の残りかすや、空気を膨らませる顆粒状の発泡剤などの残りかすなど、たまたま胃透視で所見があるように見えてしまったケースもあります。

これら2ケースは、残念ながら胃透視不向きである方です。なぜかというと、毎回所見があるように怪しく写ってしまうからです。どうしても日に何人かは、胃透視では発見困難と予想される胃に出会います。

もし、ピクミンさんのお母さまも、毎回要精密となるのなら、初回から内視鏡検査で、検診を受けられたほうが良いのかもしれません。


またまた長くなりましたが、頻繁に要精密となるようでしたら、初回から内視鏡検査を受けてみてください。


今度の要精密検査でも、大したことがなければ良いですね。



一般向けのコメントをカテゴリーへ

2009年08月13日 | 胃(全般)
胃検診で要精密検査となる心配は、他にもたくさんの方がいらっしゃることが予想されます。

そのため、今日から受診者の方々に向けたコメントなどを、一般記事からでもご覧になれるよう、アップしなおすことにしました。













このように、同じ悩みをもった方々にも拝見しやすいようにアップしなおしました。
これからも随時、一般の方向けに寄せられた内容を発信していきます。
少しでも役立てればと思います。



進行胃がんの自覚症状

2009年08月08日 | 自覚症状 胃がん
おはようございます。先日も胃透視をしましたが、お一人、進行がんで発見されました。
胃検診の経歴がなく、初めて受診された方でした。

胃がんの自覚症状は、鳩尾あたりが痛んだりしますが、自覚症状のない方でした。

がんの怖さは、「自覚症状のないこと」です。

多くの場合、40歳以上の方は、胃検診を受ける機会が与えられています
まだ受けたことのない方は、検診を受けていただきたいです。

② 早期胃がんとの戦い 透視観察編(最終更新110407)

2009年08月07日 | 胃(全般)
当ブログ人気記事Best1は
08年11月に投稿した「② 早期胃がんとの戦い 透視観察編」でした。

毎日、この記事は5~10件ほどアクセスされています。
この記事が本ブログの顔と言っても過言ではありません。

本記事をあらためて紹介させていただきます。↓↓↓



バリウム検査は胃内のバリウムを自在に操って検査を行うものです。
これは撮影術者の能力に多分に左右されます。

そこで普段、私が早期胃がんを発見するうえで、重要視していることを何点か挙げます。

① DR画像なので、撮影直後に病変の存在をチェックをする⇒疑われる箇所があれば、そこへバリウムを溜める
② 透視観察。胃内の全域に一通りバリウムを流し、粘膜面の凹凸が正常範囲内かどうか確認する
③ 各部位によって病変の見え方は違う。寝台の起倒によって、病変の示現能を操ること

ここでは②の透視観察について触れていきます。


早期胃がんのにおける肉眼形態の多くは浅い陥凹ですが、陥凹内面には透亮像を認める(凸の部分が存在する)ことが多いのです。凸の部分に、バリウムをかぶせるとバリウムがはじきます。水は、でっぱっているところに流すと、はじくのと同じことです。




右回り3回転中では、指摘しづらい癌も存在します。
ときにはバリウムをゆっくり流す動作も加え、胃粘膜面の凹凸をみていく必要があります。そこにがんがあるなら、バリウムを溜めれば、姿を現します。


すべての検査に共通することだと思いますが、胃透視においても、撮影者が絶対にがんを見逃さないという、信念を必要とする検査と感じます。

検査を施行したあと受診者の方に「お疲れ様でした。」と声をかけると思いますが
声をかけると同時に、心の中では「あなたは大丈夫です、がんはありません。」と自信を持って言えることを目標に努力したいと思います。


受診者からしてみれば、医療従事者はベテランや若手、職種関わらずみな先生と感じる方も少なくないようです。

今後とも、人の意見をきちんと吸収しながら、自分のできることをコツコツ積み重ねていこうと思います。





バリウム出ない!!(再アップ)

2009年08月06日 | 胃(全般)
先日、胃がん検診を受けたかたで、こんな問い合わせがありました。


それに対しての解答です。↓↓↓


バリウムが腸内に固まりそのまま放置すると
腸が破れたりして、最悪の場合は死につながります。
腸が破れることを一般に消化管穿孔と呼んでいます。
この穿孔はバリウム飲んだ2日後あたりにくるそうです。

バリウムが出る時間は人それぞれ個人差がありますが、翌日になっても、下剤を飲んでも、白いような便が出ないようなら、すぐ近場の医療施設で検査を受けていただきたいと思います。
①お腹のX線写真が撮影できる
②腸内をきれいにできる(浣腸できる)
など
消化管を適切かつ迅速に対応可能である大きな病院へ、相談しに行っていただきたいと思います。

一番大切なこと、気になったらすぐにお近くの医療機関または、検診を行った施設に問い合わせてください。

くれぐれも毎年大丈夫だから今年も大丈夫であると、安易に考えないでくださいね。

胃がんと胃潰瘍(再アップ)

2009年08月06日 | 胃(全般)
当ブログ人気記事Best3。
再アップしました。↓↓↓


現在、胃の治療法は確立されてきています。胃潰瘍では死なない人生となりました。一昔前の話しですが、夏目漱石は胃潰瘍で亡くなったそうです。

さて、今日は胃角の変形というバリウム検査での異常所見について簡単に触れていきたいと思います。
胃角は胃潰瘍が多く発生する部位です。潰瘍ができると、胃粘膜がいわゆる削れたようになります。多くの場合、治ったあとも胃粘膜に傷跡が残ります。この傷跡が胃角にある場合、多くは胃角が変形した状態になっています。

受診者本人が自分の結果をみて、「胃角の変形?!」と聞いただけで、がん?!と思うのはあまり良い受け止め方とはいえないような気がします。大抵の場合は潰瘍の傷跡(潰瘍瘢痕:かいようはんこんと言います)です。ある程度は安心されて良いと思います。

しかしながら胃がんの主な発生部位も胃角です。ただ胃がんの割合は胃潰瘍に比べて頻度は低いようです。当施設での結果では胃がんの割合は約0.25%に対し、胃潰瘍(胃潰瘍瘢痕も含む)の割合は1%を超えています。

(補足:この数値は胃角以外にも発生した件数も考慮されているため、胃角だけの集計をとるともう少し結果が変わるかもしれません。この数字は参考程度にしてください。)


今日の結論です。
バリウム検査で「胃角の変形」と言われたら、一度、内視鏡検査を受けてください。大抵の場合は、悪性所見ではないのですが。怖がらずに精密検査である内視鏡検査を受けてくださいね。


読影力 隆起性病変 編(再アップ)

2009年08月06日 | 胃(全般)

当ブログ人気記事Best4。
再アップしました。↓↓↓

 

胃透視をしているとよく、隆起性病変や陥凹性病変の名を耳にします。

今回は隆起した病変についての簡単な読影知識を話します。
隆起とは文字通り、でっぱった病変のことを指します。
例えば、下の写真です。


 

さて、バリウムをはじく病変を発見したさい
①立ち上がり (山田分類)
②大きさ 
③表面の形状 (揃ってる、それとも不揃い)
④輪郭の形 (辺縁は整ってる、それとも不整)
を考えることが必要になります。

①の隆起部分の立ち上がりは、山田・福富の分類が有名です。
以下に簡単にシェーマを示します。

左からⅠ、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ型と言われています。
 
Ⅰ型は、なだらかな隆起であり 明確な境界がないもの
Ⅱ型は、境界は存在しますが、 くびれはないもの
Ⅲ型は、 くびれがありますが、 茎はないもの
Ⅳ型は、 茎があるもの

隆起した病変の立ち上がりを分析することは、そのまま良性悪性の判断基準になってきます。




翌日になっても便秘(再アップ)

2009年08月06日 | 胃(全般)
当ブログ人気記事Best5。
再アップしました。↓↓↓



こんばんは。
今日は、バリウム検査後による便通について話します。

バリウムは糞便として、体外に排泄されます。
大抵は検査翌日には排泄されます。

しかし、普段から便秘の方や高齢者では、消化管の運動が悪いことが多いため、体外へ排泄されにくくなります。

バリウムは固まりやすい性質をもっており、長時間体内に留まっていると大変危険です。消化管穿孔を起こし、最悪の場合には死に至ります。

バリウム便通の目安は、検査翌日とみたほうが良いでしょう。
翌日になっても出ないようなら、掛かりつけの施設に問い合わせましょう。

ちなみに私の周りでは、検査後1~2時間後に便をもよおす人がいれば、翌日の朝や昼にもよおす人もいます。
しかしこれらはあくまで参考でしかないです。

気になれば、すぐに問い合わせましょう。

参考ホームページをどうぞ↓↓
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/09/h0910-1.html

バリウム日記 一周年( ^ ^)/~~

2009年08月05日 | すきくぴの独り言
こんばんは。
実は今日で、バリウム日記を立ち上げて一年が経ちました。


普段から足を運んでいただける皆様には感謝です。
まだまだ未熟ではありますが、今後ともよろしくお願いします。


胃がん検診は、胃がんを早期に発見するという素晴らしくやりがいのある検査です。
これからのさらなる精度向上を期待します。

初心者と熟練者の透視比較

2009年08月04日 | 早期胃がん発見 Point
http://www.satukou.com/magen_av1.html

こんばんは。今日は、胃透視の技術向上のためのより良い方法を話します。


初心者の透視と、勉強してきた者の透視では、おのずと違いが生じてきます。

視ているようでみていない、私も指摘されたりしますが、勉強になります。


次回の研究会では、初心者の胃透視と熟練者の胃透視の違いを、動画を用いて話すのも面白いかもしれません。
比較しながら紹介すると理解しやすいかもしれませんね。