バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

隆起性病変(隆起の立ち上がりについて)

2014年08月31日 | 胃X線読影


おはようございます、すきくぴです。
今日も隆起性病変についてです。
さて隆起のでっぱり具合を、すなわち立ちあがりをみることで、その隆起が良性なのか悪性なのかを判断できます。
さて、立ちあがりですが、図にあるように4つにわけられ、山田の分類と言われます。
左上から山田のⅠ型、右上が山田のⅡ型、左下が山田のⅢ型、そして右下が山田のⅣ型です。次回は山田のⅠ型の特徴とその良悪性について触れていきます。


隆起性病変(1)

2014年08月30日 | 胃X線読影
こんばんは、すきくぴです。今日は隆起性病変についてお話しします。
隆起性病変とは、文字通り隆起した、いわゆるでっぱっている病変のことを言います。
胃X線検査では、検査中、バリウムがはじきます。
隆起性病変には良性であるポリープから、がんまでさまざまな種類があります。
図に示すのは、良性悪性を判断する流れです。
今後は主に隆起性病変についてお話していきたいと思います。


骨折している人は胃X線検査を控えて

2014年08月28日 | 胃X線を受診される方へ


こんばんは、すきくぴです。
先日、腕を骨折している方が胃X線検査を受けに来られました。
本人が検査を強く希望するため、バリウムを飲む前に、検査台に上がってもらい、動く練習をして、動けるようならばバリウムを飲んでいただきますと説明し、検査をする準備をしました。
練習しているとうつ伏せになれないということで、ご本人には検査が不可能であることを納得してもらいました。
やはり骨折されている場合には、治ってから受けていただきたいと思います。
身体をしっかり動かしていただき、胃の粘膜にバリウムを塗りつけて撮影するのが、胃X線検査です。身体が動けないと、細かな病気を発見することができません。
検査の趣旨をご理解いただきたいと思います。

CT Gastrography 胃の側面がわかる

2014年08月27日 | CT
こんばんは、すきくぴです。
CTでは、解析ソフトを用いることで、胃のあらゆる方向から観察することができます。
そして、胃X線の病変に対する側面像と同じように胃の側面を捉えることができます。
胃がんがどれだけ進行しているかを判断する深達度ですが、CTで把握することがある程度可能となってきているのではないでしょうか。
当センターでCTを用いて、胃がんを3Dで作りだせた症例は10例以上にのぼります。症例数が集まってきたところで、近々、学会等で発表できればと考えています。あらたな可能性を秘めているCTガストログラフィについてのお話でした。

第30回日本診療放射線技師学術大会の開催が近い

2014年08月17日 | 研究会や学会
おはようございます。今年の全国の診療放射線技師学術大会が、大分の別府にて開催されます。
この度も演題を出しました。活発な議論がでることを期待したいと思います。
研究は今後の技術向上に重要です。検査をやったらやりっぱなしではなく、ひとつのデータととしてまとめましょう。

第30回日本診療放射線技師学術大会

胃X線では胃角小彎を厳密に正面視することができない

2014年08月11日 | CT
こんばんは、すきくぴです。
今日はCTで胃を撮影するCTガストログラフィ、以下CTGについてです。
以前にも記載しましたが、CTGは撮影後、画像の処理でもって、さまざまな角度で編集することができます。それに比べて、胃X線では検査中において、必要とする画像を作り出さなければなりません。つまりCTでは検査終了後にいくらでも診たい角度に画像を変えることができますが、胃X線では一発勝負であり、検査後にかえることができません。
記事に添付されている画像は、胃角部小彎を正面視した角度になります。胃X線検査に従事していない方にとっては理解しづらい内容ですが、胃X線に従事している方にしてみれば、胃X線の常識を超えた画像であるといえます。
胃X線検査では、画像のように胃角部小彎を正面視することができません。
しかし、CTでは正面視することができます。微細な例えばごく早期の胃癌では、CTよりも胃X線のほうが描出する能力が高いですが、CTでは胃X線では得ることのできない角度で胃を観察することができます。これはバーチャルの凄さといえます。
無論、胃X線を否定するつもりはありません。ただ、CTから眺めてみると、違った視点で物事をみることができます。



超実践マニュアルCT
クリエーター情報なし
医療科学社

胃X線検査を楽しく学ぶ会 東海北陸大会、本日開催される

2014年08月09日 | 研究会や学会
おはようございます。すきくぴです。
今日は胃X線検査を楽しく学ぶ会 東海北陸大会、本日開催されます。

さて、この会は、胃X線検査に従事して間もない初心者から、ある程度撮影には慣れてきたが、
読影の仕方がよくわからない中級者の方などを対象としています。
また、会の名称にあるとおり、楽しく学ぶをコンセプトとしており、他の研究会と比べると敷居が低く、質問もしやすい環境にあります。
これは、代表世話人である入口先生が随所に「この会は、楽しく学ぶためにあるから、何でも聞いてください」と述べられ、場の空気を和らげてくれるからだと思います。
さらに入口先生は、初心者でよく疑問に出るであろう内容を自らが質問したりします。先生からしてみれば理解できている内容にも関わらず、初心者の気持ちに立って、演者に質問を投げかけます。私も以前参加しましたが、非常に人思いの方だと感じました。。
この会は、事前予約の参加形態をとっていますが、ホームページも開設されています。
ご覧になっていない方は一度、見てみてください。
そして、機会があれば、会にも参加してみてください。
この会は大変勉強になります。

胃X線検査を楽しく学ぶ会