バリウム日記 がんの早期発見をめざして

医療に関する話題提供をはじめ、日々学んだことを配信できればと思います。

CTコロノグラフィー

2012年02月09日 | 大腸
こんばんは、ご無沙汰しております。
久々の更新です。
普段から読んでいただいている方々に感謝です。

さて、最近、当施設では、CTを用いた大腸がんに対する検査を行うようになりました。今現在、2例を経験しました。1例目は、大腸内視鏡時のスクリーニングにおいて、s状結腸の2型の進行がんを発見された症例に対して、深部浸潤などの評価を行う目的で、CTコロノグラフィー(以下CTC)を施行しました。そして、もう1例については、大腸内視鏡のスクリーニング時において、スコープが入らなかったため、CTCを行い、CTCで、病変の発見を検索する目的で検査を施行しました。

皆様もうよくご存知かと思いますが、欧米食などの影響もあり、大腸がんの罹患率は年々、増加してきています。大腸がんのスクリーニングのおいて、今現在では、便潜血検査が有効とされていますが、実際には、進行大腸がんで発見されることが半数以上だそうで、より早期発見が求められます。
そこでスクリーニングにおいて、今現在、脚光を浴びているのが、CTCです。CTCは、便潜血検査とは違い、バーチャルエンドスコピーと言って、あたかも内視鏡で覗き込んだようにして観察することができます。表面型に対するがんに関してはまだ発見が難しいことがあるといわれていますが、しかしながら便潜血検査に比べて、直接画像として、大腸に対する疾患を検索できることから、大腸がんの検索においても有効と言われてきています。
CTCは、大腸内視鏡や便潜血検査と違って、放射線被曝を伴いますが、低線量で撮影できるシステムが構築されてきているようです。

より低線量で撮影できる技術や、大腸がんに対する疾患の把握、手術の内容まで幅広く勉強しなければならない現状となってきました。日々やるべきことが数多くありますが、これからも皆様とともに技術の向上に努めていきたいと思います。