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山の辺の道の東端、海榴市辺りの溝側に珍しいものを見かけました。イヌスギナ:犬杉菜(トクサ科トクサ属)です。
普通のスギナは、胞子嚢を持たない茎(すぎな)には枝が輪生し、胞子嚢穂を持つ茎(つくし)は葉緑素を持たず淡褐色を呈して、栄養茎と胞子茎が分業していますが、このイヌスギナは、いわゆるすぎなの頂部に胞子嚢穂をつけます。
図鑑では、本州中部以北、北海道の原野の川原や沼沢などのやや湿ったところに生える多年草とありますが、奈良で見られたのは必ずしも北の地方に限定されないということでしょう。
イヌスギナの属するEquisetum 属は、アルカロイドなど有毒成分を含み、これを食べた家畜が中毒することが報告されています。野草料理でおなじみのスギナ(ツクシ)は、イヌスギナと同じ属に含まれているので気になるところですが、食べられるスギナに対して食べられないスギナという意味でイヌスギナの名があるそうですから、安心してもよさそうです。
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