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礼文を訪れる最大のお目当ては絶滅が危惧されているレブンアツモリソウ:礼文敦盛草(ラン科アツモリソウ属)でした。事前の情報では少し早いとのことで半ば諦めていたのが、連日の晴天で開花が早まり会うことができたのは幸運でした。
レブンアツモリソウは国内では礼文島だけに生育するクリーム色のアツモリソウで、一時期大量に盗掘され、絶滅も心配されたのが、様々な法的規制や保護・増殖が行われ、今では数も回復途上にあり、24時間監視の柵の外からですが、結構沢山見ることができます。
レブンアツモリソウは、種子が発芽成長するためには土中の共生菌の助けが必要で、運よく発芽しても花をつけるまでには約7年もの歳月を要し、蜜も食べられる花粉も持たないのに送粉者のマルハナバチの一種を導く構造を持っているなど興味ある生活史を持っています。それやこれやで人気が高く、山野草の愛好家の間では一株うん10万円で取引されているとの噂もあるくらいです。
和名の敦盛草は袋状の唇弁を平家の若武者敦盛の背負った母衣(ほろ)に見立てたものです。
(これで礼文・利尻の花シリーズを終わります)
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