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今の時期、野辺にいろいろな野菊が咲いています。野菊はもともとキク属の野生のものをいいますが、一般にはヨメナ属やシオン属、ハマベノギク属なども含めて野菊と呼ばれます。
よく似たものも多く、秋になれば気になるものの、同定が難しくて悩みます。
写真はイナカギク:田舎菊(キク科シオン属)で、植物園の名札がありましたから多分間違いないと思います。
日当たりのよい山地に生える高さ0.5~1mの多年草で、茎には白い軟毛が密生します。葉は楕円状披針形で、先は次第に細くなって尖り、基部はやや茎を抱きます。縁にはまばらに鋸歯があり、両面ともに白い短毛が密生し、触ると柔らかい感じがします。頭花は直径2cmほどで、舌状花は白色、総苞は鐘形です。別名はヤマシロギクとされていますが、牧野富太郎は江戸時代の古い本に出てくるヤマシロギクを近縁のシロヨメナと考え、北村四郎はこのイナカギクに当たるとしているそうです。専門の大先生にして意見が分かれるくらいですから、素人が迷って当然と少し気が楽になっています。
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