新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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アヤメ:菖蒲(赤の他人の二つの菖蒲)

2006-06-12 05:40:54 | 植物観察1日1題
愛読者の方から、山野の草木もよいが時には身近なものもとの注文をいただきました。しばらく庭先でもおなじみのものをとりあげます。
室生犀星の愛嬢杏子さんの随筆に、アヤメの花時になると庭に出て根元を指で押さえては花芽がついているかどうか確かめる犀星のことが出てきます。
引越しのとき以前の家から一緒に移ってきた我が家のアヤメも、20年間増えもせず消えもしないながら毎年花数は少なく、今年は1株だけの開花でした。気になって、いつの間にか犀星のまねをしている自分に苦笑しています。
アヤメ:菖蒲(アヤメ科アヤメ属)は、日本列島とその周辺に至る地域に分布、やや乾燥した山野に自生する多年草で、高さ50~60cm、葉は広線型で直立し、幅1~2cmと細長く中肋はありますが盛り上がりません。
5~6月、茎の先に青紫色の花を2~3個つけます。花は直径8cmくらい、外側の3個の花弁(外花被片)は垂れ下がり、基部に黄色と白色の網目模様があります。
この模様を綾目と見てアヤメの名があるという説がありますが、本来古語の分目(あやめ)は葉の並列する様子を意味するもので、古くは端午の節句に使われるサトイモ科の菖蒲(ショウブ)(5月31日記事)の名であったのが、菖蒲をショウブと呼ぶようになってから、この名はもっぱらこのアヤメ科のアヤメ(一名ハナアヤメ)の名になったというのが正しいようです。
今でもアヤメもショウブも菖蒲と書くので、ショウブとアヤメが植物として同じ仲間なのかと考える人もいて紛らわしいことではあります。

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