レモングラスのティーを頂いた薬科大学(昨日記事)の薬用植物園に、本当のレモン:檸檬(ミカン科ミカン属)も生っていました。
甘味より酸味と香りを利用する柑橘類の代表で、インド原産、主産地は米国のカルフォルニア
や地中海地方となっています。
果実はふつう長さ8~9cmの楕円形で、果皮は黄色です。
日本で売られているのはほとんどが輸入品ですが、農薬の心配もあり、高価な国産品にも根強い需要があるほか、庭に植えられているのもよく見かけます。
梶井基次郎は短編「檸檬」で、憂鬱に捉えられていたある日、京都の果物屋で1個の檸檬を手に入れ、その色、形、重さ、手触りを確かめることで幸福感を覚えます。
檸檬が高価で珍しいものであった時代の話ですが、安い輸入品が町にあふれている現代人にも、その気持ちが分かるような気がする檸檬です。