簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

新宮 (JR乗り潰しの旅・紀勢本線)

2017-04-05 | Weblog
 尾鷲を出て、厳しい地勢のリアス式海岸を幾つかのトンネルで抜けると熊野市で、
ここから先はいよいよ太平洋の海岸線が近づき車窓を楽しませてくれる。



 三重県の最南端、紀宝町はウミガメが産卵に来るまちとして知られている。
町内を貫く国道42号線には道の駅があり、ここにウミガメ公園が併設されている。
地元の産物のほか、ウミガメグッズなども販売され、水槽では悠々と泳ぐウミガメを
間近に見ることが出来る。





 その先で三重県から県境を越え和歌山県に入ると、最初の停車駅が熊野川の
河口西側に開けた新宮だ。ここは熊野三山の一つ「熊野速玉大社」の門前町とし
て栄えた町で、その最寄り駅でもある。



 紀伊長島からこの身を運んできてくれたジーゼル車両の運行はここまでだ。
駅の手前がJR東海とJR西日本の境界で、一部特急は会社境界を越えこの先の
紀伊勝浦まで行くが、そのほかは全てここで乗り換えとなる。
ここからは「きのくに線」の愛称が付けられている電化区間に成り、電車にバトン
タッチされるからだ。



 ここ新宮は紀伊半島南部の観光や、世界遺産巡りの拠点となる町らしい。
待ち時間でもあれば「熊野速玉大社」にでも立ち寄って見たいところだが、駅からは
1.5キロほど離れている。



 こんな時こそ次の列車の乗り継ぎに間が有ればと勝手なことを思うのだが、残念
ながらこれから先は普通電車も1時間に1本程度は確保されていて、接続されてい
るので乗り継ぎは頗る良く、そのまま行くより仕方がない。(続)



にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雨の町・尾鷲(JR乗り潰しの旅・紀勢本線)

2017-04-03 | Weblog


 紀伊長島を過ぎると、太平洋・熊野灘はいよいよ車窓に近くなる。
しかしこの辺りの海岸線は、小さな半島が幾つも海に突き出す厳しい地勢のリア
ス式海岸で、列車はそんな半島の付け根を貫く、幾つものトンネルで駆け抜けて
行くので思う存分に・・と言うわけには中々いかない。



 それでもトンネルを抜けるたびに目前には碧い海が、広く大きく飛び込んでくる。
そこには白砂の美しい海岸があり、はたまた奇岩怪石が聳え立つ、荒磯であった
りする。



 紀伊長島からは、30分ほどで尾鷲に到着する。
ここで数分の停車時間が有るので、慌ただしく駅前に降り立ってみた。



 この辺りの紀勢本線の沿線は、雨の多い地域として知られていて、中でもここ尾
鷲は一日の降水量日本一の記録を持った町だ。
子供のころ教科書で降水量日本一と習った記憶が有るが、観測地点の増えた今は
そうでもないらしい。
それでも年間の降水量では、屋久島などと共に、常に上位にランクされている。



 その事を町おこしに利用しているかと思ったが、期待は見事に外れで有った。
観光に雨の多さはタブーと言う事なのかそんな形跡はどこにも無く、ここでもやはり
アピールは世界遺産「熊野古道」一色であったが、そんななかホームの名所案内だ
けが、書き換えもされずブームに遅れを取っているようでもあった。



 駅には「熊野古道」の案内図やパンフレットが置かれ、古道ウオーキングの幟旗
が掲げられている。
ここには「熊野古道」の一つ、熊野三山と伊勢神宮を結ぶ「伊勢路」が通っていて、
その馬越峠には江戸時代に作られたと言う石畳道が残されていると言う。(続)



にほんブログ村 旅行ブログへにほんブログ村
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする