簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

天津神社と大窯跡(赤穂線・乗潰しの旅)

2020-06-24 | Weblog
 伊部は旧山陽道である「備前焼本通り」に沿って、窯元や販売する店
舗が軒を連ねているが、一歩裏通りに入れば、作家の工房や小規模な焼
き物工場等も立地し、陶器の里らしい味わいの深い楽しみも待っている。





 また近頃では訪れる多様なお客様に対応するために、カフェや食事
処なども出来、新たな名物として備前焼の皿にカレーを盛り付けた、
「備前カレー」を売り出す店も増えている。

 通りに建つ備前焼所縁の神社として知られる天津神社は一見の価値
が有る。焼き物の里の氏神様、伊部駅から歩いて10分ほどの所にあり、
まず石の鳥居の前に立つ備前焼の狛犬が境内へと招き入れてくれる。





 備前焼で出来た神門を潜れば、割拝殿に向けた石段が延びていて、
その先に建つ第二神門は備前焼瓦で屋根が葺かれている。
割拝殿の床には備前焼のタイルが貼られている。

 参道の塀には作家の陶印入りの陶板も嵌め込まれている。
境内には狛犬やお狐様、干支の動物など至る所に備前焼のオブジェが
飾られているので、そんな物を捜しながら参拝するのも楽しい。





 神社近くの忌部神社境内には、備前焼のルーツとされる北大窯跡、
伊部南大窯跡(国指定史跡)、西窯跡の三大窯のほか、天保窯(市
指定文化財)や南大窯など古窯の跡も有る。
当時は個人で窯を持つのは財政的にも厳しく、共同の大窯を築いて
大量生産の方法をとった名残だという。

 当地は古くから山陽道が通り、近くには吉井川の舟運が有り、また
瀬戸内海が深く入り込んだ片上湾の裏伊部には天然の良港があった。
このように運輸に恵まれた地で生産された焼き物は、諸国に積み出さ
れていった。(続)



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