簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
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食べたまま、書いてます。

十王堂 (東海道歩き旅・三河の国)

2022-01-24 | Weblog
「ここも三河 むらさき麦の かきつばた」



 宿場外れに、十王堂という小さなお堂がある。
十王とは、死者の魂が集う冥土で亡者の罪を裁く10人の裁判官である仏
の総称だ。その内の一人が良く知られた、あの嘘をついた人間の舌を抜
くという閻魔王である。平安末期頃広まった信仰らしい。



 その境内の小さな切妻のお堂の右手に、芭蕉の句が残されている。
この近辺の芭蕉句碑では最大級と言われる、人の背丈ほどもある花崗岩
の自然石に刻まれていて、寛政五年に立てられたものらしい。
 その下にも古い小さな碑があって、同じ句が掘られているらしいが、
文字は判読できず良く解らない。



 祭りスタッフのご婦人方が親切に、こう教えてくれた。
「近くには一面の畑も有り、見応えがあるので是非見て帰って。
道の駅でもイベントをしているから寄ると言い。
食事も出来るし、むらさき麦を使ったお土産がお勧めよ。」



 是非にと勧められたが、足痛では、畑をわざわざ見に行く元気はない。
藤川小学校の前にも、僅かではあるがその展示畑が有りこれで充分だ。
 穂が特異な紫がかった色をした麦を間近で見るのは初めてである。
ミラサキムギとはよく言ったもので、よく見るとそれは茎までもが同じ
色に染め上がっている。



 むらさき麦の栽培に成功したのは、奇しくも芭蕉翁の300回忌の年で
あったそうだ。
以来それは、毎年5月中旬から下旬にかけて、趣のある実りを楽しませ、
この地に伝統の名物を復活させることになった。



 祭のイベント会場の一つ、「道の駅 藤川宿」立ち寄ってみた。
藤川小学校の東側の細い道を抜け、名鉄の名古屋本線に突き当り、藤川
駅に架かる跨線橋で線路を越す。
 道の駅は、名鉄の駅と隣接していて、大勢の人で賑わっていた。
ここでようやく昼食にありつけそうである。(続)




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