簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

本四連絡フェリー (JR乗り潰しの旅・宇野線)

2019-02-15 | Weblog



 その昔本州と四国を行き来する鉄道の客は国鉄の宇高連絡船で、マイカー、
観光バスやトラック、バイク等は民間船会社が運営するフェリーの利用が当
たり前であった。
このように上手く棲み分けがされていたが瀬戸大橋の開通で事情は一変した。



 当時宇野と高松とを結ぶフェリーは何社も営業をしていて、何処もが「24
時間、待たずに乗れる」をキャッチフレーズに、それを大書きした大看板を
自前の岸壁に掲げ、その下から頻発していた。
記憶に間違いが無ければ、最短20分間隔の攻防を競い合っていたと思う。



 着岸し人車の下船が終わるとすぐに乗船が始まり、乗り終えると待つ間も
なく出港する。その頃には次の便が、岸壁の先で入港を待っている。
そんな運航状態であったが、それでも最盛期には乗船待ちの車やトラックが
長蛇の列をなすほど需要が多かった。



 そんな車の待ち時間に対応する乗り場周辺の店々にも活気が溢れていた。
又各社の客船は豪華さを競い合い、売店や食堂を充実させ、制服姿の女性の
スタッフを乗務させ、中には浴場付きのフェリーも就航した。



 大橋開通と同時に国鉄の宇高連絡船は廃止になるが、民間経営のフェリー
はそのまま残されていた。
長距離のトラックドライバーなどは、乗船中の1時間余は豪華な客室で休憩が
出来、その上風呂にまで入れるとあっての評判も良く大橋通行という選択肢
はなく、フェリーの利用を躊躇うこともなかったようだ。



 一方開通したとは言え瀬戸大橋は、高額な通行料金のため利用は伸び悩み、
周辺自治体からは目に見える効果が期待できないとあって、通行料の値下げ
運動がおこるようになる。(続)

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