8時34分に発つ“いなほ1号”は、新潟を出て暫く白新線を走り、途中新発田から
羽越本線に入り秋田に向かう。
「鮭と酒と人の情けの町」村上までは1時間足らず、ここを過ぎると車窓の左手には
日本海が広がり、暫くは、“笹川流れ”と言われる絶景の名勝が展開する。
三年前に見た、鉛色の雲が重く垂れこめた冬の荒れた日本海の眺めとは対照的だ。
夏の海は何処までも碧く、白く打ちよせる波も穏やで、その遥か沖合に浮かぶ粟島が
微かに霞んで見える。
あつみ温泉を過ぎた辺りから列車は、海を離れ米どころ庄内平野の穀倉地帯を走る。
黄金色に染まりかけた稲田が何処までも続いている。
鶴岡から陸羽西線の起点駅・余目を過ぎると港町・酒田だ。
この辺りでは、車窓右手に出羽富士と呼ばれる鳥海山の美しい姿を望む事が出来る。
生憎と、雲の多い日で、秀麗な全容を見る事は出来なかったが、それでも長く緩やかな
裾野が、白い雲の間から見え隠れし、その一端を窺い知ることは出来る。
象潟は、かつては「東の松島、西の象潟」と言われ、多島美を誇ったところ。
江戸時代に起きた海底地震で海底が隆起、陸地化した。
そんな陸地に緑の島々の珍しい景観を車窓からも見る事が出来る。
特に美しいのは田植え時期の水が入った頃らしく、海であった当時を彷彿させる景観を
見る事が出来るそうだ。
羽後本荘辺りでは、風力発電用の風車が多く見られる。
秋田県には日本海に面した海岸線で強い風の吹く地域が多く、これを利用した風力
発電の設備の数は日本でも有数だとか。(続)
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羽越本線に入り秋田に向かう。
「鮭と酒と人の情けの町」村上までは1時間足らず、ここを過ぎると車窓の左手には
日本海が広がり、暫くは、“笹川流れ”と言われる絶景の名勝が展開する。
三年前に見た、鉛色の雲が重く垂れこめた冬の荒れた日本海の眺めとは対照的だ。
夏の海は何処までも碧く、白く打ちよせる波も穏やで、その遥か沖合に浮かぶ粟島が
微かに霞んで見える。
あつみ温泉を過ぎた辺りから列車は、海を離れ米どころ庄内平野の穀倉地帯を走る。
黄金色に染まりかけた稲田が何処までも続いている。
鶴岡から陸羽西線の起点駅・余目を過ぎると港町・酒田だ。
この辺りでは、車窓右手に出羽富士と呼ばれる鳥海山の美しい姿を望む事が出来る。
生憎と、雲の多い日で、秀麗な全容を見る事は出来なかったが、それでも長く緩やかな
裾野が、白い雲の間から見え隠れし、その一端を窺い知ることは出来る。
象潟は、かつては「東の松島、西の象潟」と言われ、多島美を誇ったところ。
江戸時代に起きた海底地震で海底が隆起、陸地化した。
そんな陸地に緑の島々の珍しい景観を車窓からも見る事が出来る。
特に美しいのは田植え時期の水が入った頃らしく、海であった当時を彷彿させる景観を
見る事が出来るそうだ。
羽後本荘辺りでは、風力発電用の風車が多く見られる。
秋田県には日本海に面した海岸線で強い風の吹く地域が多く、これを利用した風力
発電の設備の数は日本でも有数だとか。(続)
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