簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
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食べたまま、書いてます。

蝋梅の花

2009-02-13 | Weblog
近所に蝋梅の大木が有る。
塀越しで見るだけで、幹の太さは解らないが、毎年この時期になると大きく広げた枝一杯に淡い蝋細工のような黄色い花を付け、辺りに落ち着いた芳香を放っている。

そんな蝋梅が我が家にも欲しくて、何年か前、お寺の縁日で一本購入した。
店のオヤジが、「日陰でもよく育つ丈夫な木」と教えてくれた背丈にも満たない若木には数輪の花が付き、いい香りを放っていた。
我が家では、一等地とも言える日当たりのいい場所に植えてみた。

花が終わり、薄茶色の枯れた花柄が目立つ頃になっても一向に若葉が出てこない。
冬枯れの落葉樹のように夏を越し、そのまま冬を越し、花を付けることも無く春を迎えた。
「枯れてしまったのだろうか?」もうひと夏様子を見ることにしたが、結果は同じ。
根鉢ごと抜いてしまおうとも思ったが、それも偲びがたく、地際から幹だけを切り落とした。

あれから何年経ったであろうか?
いつの間にか若芽を出し、幹を伸ばし、枝を張った蝋梅は、まだまだ細くて小さくて、他の植木に埋もれてしまいそうなくらいだが、今年も黄色い小花を一杯付け、芳香を放ち冬枯れの庭で存在感を示している。


コメント
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