19/8/7(水)UDフォントへの対応について

以前から、
主に学校現場では、
「教科書の文字が読めない」子どもたちのことが課題にされていました。
教科書の文字が「教科書体」という、
線の強弱のある書体であるため、
「文字が踊り出して飛んでいく」ように見え、「読めない」状況を生む、ということがわかってきていました。

線に強弱がある「教科書体」より、
太さが均一な「ゴシック体」の方が、
読みやすいことはわかっていても、
教育の場では、
指導との差異がある「ゴシック体」はなかなか取り入れられない状況で、
読み書きに困難のある子どもたちの課題の解決にはなかなか至らない現実がありました。

近年、
書体メーカーの開発が進み、
弱視や読み書きに困難のある子どもたちが読みやすい書体が開発され、
今では多くの出版物で採用されるようになりました。




奈良県や茨城県などでは、
入試を始め、さまざまな教育現場で取り入れられているという報道もあり、
来春からは、
教科書でも一部採用されるようになるということです。


「誰も取り残さない」「等しく質の高い教育を」を謳うSDＧsを掲げる阪南市でも、
印刷物へのUDフォントの取り入れを期待したいものです。

ただ、UDフォントも、オールマイティな書体ではないので、
さまざまな現場では、
引き続き個別の対応も工夫していく必要があります。

また、
自分にとっては全く支障のないことでも、
誰かにとってはストレスになることもありうる、という想像力と寛容性を、
いつでも持てるようでありたいと思います。