山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

センダン (栴檀)の実

2008-11-30 18:41:21 | 植物(木本)
センダンは木津川の河川敷でよく見られる樹木です。5~6月ごろには小さな淡紫色の小さな花を
たくさん咲かせ、花後には楕円形の果実をたくさん付けます。

秋から晩秋にかけてこの実は黄色く熟し落葉した後にも長く枝にとどまります。

果肉は苦楝子(くれんし)と言って手のひび割れなどに効果が有るとされていますが、果実を食べた家畜が
中毒をおこしたり、人でも誤食による中毒が報告されているので、食べることは避けるべきでしょう。

「栴檀は双葉より芳し」という諺がありますが、ここで言う栴檀は香木、白檀の中国名で本種ではありません。

センダン <センダン科 センダン属>


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カシワの黄葉

2008-11-28 23:07:10 | 植物(木本)
落ち葉のカーペットの柔らかさを感じながら静かな山道を歩く
   パリッパリッという乾いた落ち葉の割れる音が耳に快く響く

その時、突然の風に頭上の木の葉が大きくざわめいた。思わずビクッとする。
見上げるとそれは褐色の大きな葉をいっぱい付け、高く真直ぐに伸びた一本の柏の木だった。

黄葉は決して美しくないが、なぜか懐かしい
         私に遠い少年の日、この山の中で遊んだことを思い出させてくれるのだ


カシワ <ブナ科 コナラ属>



本日のオマケ ヒマに任せて造った木工作品です。素材は河原で拾った金槌の柄らしき木切れ
もちろん上の記事とは無関係です。念のため
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ジュウガツザクラ (十月桜)~園芸品種

2008-11-27 06:57:07 | バラ科
最近は紅葉のさ中でも、この桜が咲いているのをよく見かけます。
もちろん自然の桜ではなく、10月~12月に咲く様に改良した人工雑種です。

一般的には、マメザクラとエドヒガシの交雑種という説が有力ですが、コヒガンザクラの園芸改良種と
いう説もあり、八重咲きと一重咲きがあります。

この桜は4月にも普通に咲くので、この季節でないとジュウガツザクラであることが判りません。
秋に桜を咲かせる園芸家の技術の高さには感心しますが、我々日本人の季節感からすれば、紅葉の時期に
桜が咲く不自然さは少し戸惑いを感じさせます。

やはり桜は人々に本格的な春の到来を告げる花であり続けてほしいものです。


ジュウガツザクラ <バラ科 サクラ属>
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ヤブコウジ (藪柑子)

2008-11-26 22:50:42 | 植物(木本)

紅葉の季節、山の中を歩いていて、ふと足元を見ると小さな赤い実が目に付きます。
高さは10~20㎝と低いので野草と思いきや、これでも一応樹木に分類されています。

果実は同じ仲間のマンリョウに似ていますが、個数はせいぜい1~3個と少なめ、
そのため別名をマンリョウ(万両)に対して、ジュウリョウ(十両)とも呼ばれています。
尚、同じ科のカラタチバナは別名ヒャクリョウ(百両)となります。

お正月に売られているセンリョウ(千両)は、形が似ていますが、こちらは一科一属の
センリョウ科でヤブコウジ科には属しません。


ヤブコウジ <ヤブコウジ科 ヤブコウジ属>
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ビワの花咲く

2008-11-25 22:27:45 | バラ科
ビワは野生のものは石灰岩地帯にしか無い様ですが、城陽では「枇杷荘」という地名が
残されているところをみると、随分昔から枇杷が栽培されていた様です。

現在、農作物として城陽で栽培されている枇杷はほとんどありませんが、木津川河川敷の
農地の所々には今もこの木が残っています。

この枇杷の木が今、初冬を迎えてたくさんの花を付けました。
この花、遠目には綿毛ばかりが目立って何とも見栄えしませんが、近付いて見ると、梅の花に似た
意外に清楚で可憐な姿と、なんともいえない甘い香りがあります。果実になるのは5~6月頃です。


ビワ(枇杷)  <バラ科 ビワ属>


蕚と花柄を覆う綿毛は冬に咲くこの花の防寒対策? 虫媒花だと思いますが何故もっと早く咲かないんでしょう
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ツルウメモドキ (蔓梅擬)

2008-11-24 11:44:36 | ニシキギ科
木津川河川敷の農地と川原の間には広い灌木に覆われた一帯があります。
春から夏にかけては様々な野草の花が見られる場所ですが、さすがに今の季節になると咲いている花は
ヒメジョオンかセイタカアワダチソウぐらいのものです。

それに引き換え今は小さな灌木の果実があちこちで可愛い姿を見せて楽しませてくれます。
ここに取り上げたのはその中の一つ、ツルウメモドキです。

5~6月頃に咲く黄緑色の花は全く地味で気が付きませんが、果実が黄色に熟すと、外側の仮種皮が
三つに裂け、中から赤色の仮種皮に包まれた種子が現れます。この時の仮種皮の赤と黄色のコントラストが
美しいので、生け花などにもよく使われます。
見頃は来月に入りほとんどの実が弾けて赤い内側の仮種皮が剥き出しになった時です。

名前の由来について一言、この時期の黄色い外側の仮種皮が弾けた姿が梅の花の蕾に似ているところから
この様に呼ばれています。擬(もどき)は「似て非なるもの」の意・・・例えば漢字すらまともに読めない政治家など?


ツルウメモドキ <ニシキギ科 ツルウメモドキ属>


黄色と赤のコントラストが絶妙です


本日のオマケ・・・女房殿の俳画です。



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ロゼット葉~冬を越す植物達の美しい知恵

2008-11-22 18:10:51 | Weblog
秋に芽を出した越年性の草達は、冬の季節を寒さと乾燥に耐えて過ごさなければなりません。

冷たい風から身を守るため茎は立ち上げず、葉は地面に張り付きながらも太陽の光を最大限に

得られる様に放射状に大きく広げています。

言ってみれば彼等は厳しい環境に順応し合理的な進化をとげてきた植物達なのでしょう。

この花にも似た美しさは一種の無駄のない機能美とも言えます。

この姿が八重咲のバラに似ているところから、ヨーロッパでは古くからロゼットと呼ばれてきました。

日本語ではで茎がなく根から直接葉が出るので根生葉と言います。



















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ノゲシ (野芥子)

2008-11-22 06:28:37 | キク科
別名をハルノノゲシとも言いますが、関西ではほぼ一年中花が咲いています。
畑や道端にごく普通に見られる花で、特に美しくも可愛くもない花ですが、冬になっても
僅かな土のぬくもりを頼み、逞しく生き抜く姿は立派と言う他ありません。

朝の「お早う」のあいさつの前に「寒~~~うっ」という言葉が飛び出す季節になりましたが
今日はこの花に元気をもらいました。野芥子さんありがとう。


ノゲシ <キク科 ノゲシ属>  別名 ハルノノゲシ



美しいとは言えませんが、野の花の逞しさを感じさせます。
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ウドの実

2008-11-21 06:50:07 | ウコギ科
役に立たないことを喩えて「ウドの大木」と言いますが、本当に大きくなりますね。

どう見ても邪魔になる様ですが、刈り取られていないのは何故でしょうね。種を採るため? 

それとも畑のお守りみたいなものでしょうか? 形が面白いのでドライフラワーにしてもよさそうですね。




これを称して人は「ウドの大木」と呼ぶ・・・本当に邪魔そう
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ヨメナ(嫁菜)

2008-11-19 22:22:50 | キク科


ヨメナは西日本に分布する固有の野菊の一種で、関東にはカントウヨメナがありますがこれとは別種です。
菊といわず嫁菜と名付けられているのは、古くより春の若菜として食用にされてきたからでしょう。

見分けの付きにくい野菊が2~3ありますが、このヨメナも元を糺せば南方系のコヨメナとオオユウガギクとの雑種
と考えられ舌状花の数や長さに若干の個体差が有る様に思います。

シオン属のノコンギクもこのヨメナに似ていますが、こちらは葉がザラついていることと、長い冠毛を持っているので
見分けることができます。



冠毛が見られないことでノコンギクではないことがわかる


こちらは上と比べて舌状花がかなり長い。ひょっとしてオオユウガギクかも?

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ヒイラギ咲く

2008-11-18 20:19:22 | モクセイ科
何時の間に咲いたのかまったく気付かない内に、ヒイラギの花が咲いていました。

   いかにもトゲトゲしい葉の真ん中に、白い小さな花がいくつも集まって咲いています。

       何者も寄せ付けない様な鋭い棘状の鋸歯を持つ葉とは対象的にこの花は

              近寄ってよく見ると本当に可愛い姿・・・そして甘い香りがあります。

漢字で書くと「柊」、昔からこの花が咲くと寒くなるというイメージがあります。

    気象情報によると、どうやら明日はかなり冷え込んで寒くなりそうです。いよいよ冬ですねぇ


ヒイラギ <モクセイ科 モクセイ属>



触れれば、いかにも痛そうな鋭い棘状の鋸葉を持つ葉、鬼の目つぶしと言われます。



それとは対照的に、この季節、花はなんとも美しく可愛い姿を見せてくれます。




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アカザ(藜)の花

2008-11-17 22:14:57 | 植物(草本)
農業用水路に沿った草むらも咲いている花が、ほとんど見られなくなってきました。
そんな中でこのアカザの花だけが、独り華やいでいるように見えました。
普段それほど目立つ植物ではありませんが、咲く花の少ない今の季節には目立つ存在です。

このアカザの原産地は中国で、古くは野菜として栽培されていました。葉は柔らかくて、癖がなく、
味はホウレンソウに似て美味のため、身近な山菜として今でも人気があります。



アカザ <アカザ科 アカザ属>


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ノブドウ (野葡萄)

2008-11-16 08:29:33 | ブドウ科
最近、我が家の玄関には月替わりでこんな絵が飾ってあります。
女房がいつのまに始めたのか「俳画」とかいうものらしいんです。
誰かに見せるためというより、自分で描いて飾って季節感を楽しむ
のが目的だそうです。
それにしても、何時の間にこんな裏技を仕込んだのでしょうね。



さて、俳画のことはさておき、このノブドウですが日当たりの少し悪い藪があれば、都市近郊の空き地
などでも普通に見られる馴染み深い植物です。

ノブドウ <ブドウ科 ノブドウ属>

地味ですが、よく見るとヒスイの様な美しい色と艶を持っています。但し切り取るとすぐに色あせるので
鑑賞用としては栽培するか、生育している場所に出かけるしかない様です。

実は焼酎に漬け込んで薬用酒にされますが、生の実はまずくて食べられないだけでなく有毒です。



葉の3裂しているものはキレハノブドウと呼ばれますが同一植物の変種の様です。

ノブドウは生薬にも使われる薬用植物で、葉や茎を乾燥させたものを「蛇葡萄」
根を乾燥させたものを「蛇葡萄根」と呼び、脂肪肝の改善や糖尿病での血糖値の
改善などに効果があるそうです。
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スズメウリ (雀瓜)

2008-11-15 11:01:29 | ウリ科

スズメウリと呼ばれていますが、雀が食べるわけではありません。雀とは小さいこと、少ないことの喩えです。
スズメウリは、同じウリ科のカラスウリと比べてもかなり小さいので、この名が付けられている様です。
河原の湿地などでよく見かけますが、直径1㎝ほどの実は注意していないと、なかなか見つかりません。


スズメウリ <ウリ科 スズメウリ属>


カラスウリと比べても、こんなに小さい実です


直径1㎝ほどの白い球形の実は可愛いいけれども目立ちません
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ウリハダカエデ (瓜膚楓)~逆光のファンタジー

2008-11-14 22:19:46 | カエデ科

山歩きでこんな不思議な光景に出合いました。

薄暗い杉林の中に生えていたウリハダカエデですが、そこだけ明かりが灯った様に浮かんで見えました。

逆光に透かして見る葉脈の美しさは最高です。


ウリハダカエデ <カエデ科 カエデ属>



光の不思議な効果、まるで提灯の様です
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