山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

イワナシ(岩梨)

2013-03-23 19:51:20 | 被子植物合弁花

 

イワナシ(岩梨)<ツツジ科 イワナシ属> 常緑小低木

低山から亜高山帯の中腹から頂上近くの比較的、日当たりの良い垂直に近い斜面に生えています。

よく山歩きをしている人でも、この花を見たことがないと言う人が意外と多い のは、同じ環境に

育つ、シダ植物のウラジロなどの根元に隠れるように咲いている場合が多いことと、咲いている

期間が短いことではないかと思います。

和名の「岩梨」は、夏に熟する果実の味が梨に似て、岩場に生えているのでこの名が付いた

と思われます。

一見すると草本のようですが、常緑の小低木です。花は筒状で長さは約1㌢ほどです。 

イワナシ















イワナシ















イワナシ













この蕾が開くのは1週間ほど先でしょうか?もう少しの間、花が楽しめそうです。イワナシ















 
































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パシュパティナート

2013-03-20 12:39:40 | Weblog

パシュパティナートはシヴァ神を祀ったネパール最大のヒンドゥ教の聖地で、インド亜大陸にある

4大シヴァ寺院の一つ、世界のヒンドゥ教徒にとって最も重要な寺院の一つです。

ヒンドゥ教徒しか中へは入れませんが、寺院の裏手に面したバグマティ川はガンジス川の支流で

川岸には複数の火葬ガートが設けられ、ひっきりなしに火葬が行われています。

入場料を払えば、火葬ガートのある西岸へ渡ることはできますが、対岸からでも火葬の様子を

見物することができ、それを撮影することもОKです。

尚、ここでの火葬はヒンドゥ教徒だけではなく、仏教徒の火葬も行われています。
































この門から中はヒンドゥ教徒の聖域、異教徒は決して入ることはできません。













 

嘗ては王族などのカーストの身分が高いものが使用していた葬儀場













 

上流の火葬ガート横の沐浴場にオレンジ色の布に包まれた遺体が運ばれ、火葬前の儀式が

行われているところでした。

遺体は一旦、川の水に浸されて清められ、その後、火葬ガートへと運ばれます。

嘗ては、カーストの身分によって使う火葬ガートが決められていました(上流ほどカースト身分が高い)

現在はカースト制度の廃止によって基本的には区別されていません。

 

 

 

 







 

 

こちらは下流の火葬ガート、遺体は5時間ほどをかけて全て灰になるまで焼かれ

遺灰は母なるガンガ(ガンジス川)へと注ぐバグマティ川に流されます。

生の本質を幾度ともなく永遠に繰り返されるサンサーラ(輪廻転生)と見るヒンドゥ教徒にとって、

死は生の終着点ではなく、次の生への通過点であり墓を作る風習はありません。















 

東岸側の斜面に建つ、シヴァ神を祀った小石塔















小石塔の入り口の彫刻
















小石塔の内部に安置されている「シヴァリンガ」はシヴァ神の象徴で直立した男性器の形をしています。

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スワヤンブナート

2013-03-16 23:09:34 | Weblog

スワヤンブナートはカトマンズの中心部から西へ3Kmの小高い丘の上にあるチベット様式の

ストゥーパ(仏塔)を中心に建つ仏教寺院です。

境内周辺には野生の猿が多いことから別名、モンキー・テンプルとも呼ばれています。

























仏塔の四方に描かれている顔は、大きな2つの目がブッダの目、額の目は第三の目、鼻の位置に

描かれているのはチベット文字の「1」で、調和を現わしています。












 

 

日本の仏塔(京都の八坂塔など)にも祀られている、五智如来(大日如来、阿閃如来

宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来)ルーツはこの地域なのかもしれません。

 












 

この三つの宝珠は三宝帰依を現わしているのか?













 

巨大なチベット密教の法具「ドルジェ」、日本の真言密教では金剛杵(こんごうしょ)と呼ばれています。

古代インドのインドラ神や執金剛神が持つとされる武器で、ブッダの教えが煩悩を滅ぼして菩提心を

起こさせる武器であることを譬えています。















境内を我が物顔で駈ける猿、観光客の荷物を奪うなどの被害もあるようですが、猿もここでは

神聖なものとされているため、特に駆除などの対策はとられていません。














 

チベット仏教の特徴である「マニ車」、回転させた数だけお経を唱えたのと同じ功徳があるそうです。














ストゥパーの周りには仏像やチベット曼荼羅など、チベットの土産が売る店が軒を並べています。














西階段の登り口付近のミニチュア・ストーパー。万国旗のような布は

タルチェと呼ばれるもので、一枚毎に経文が書かれています。

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カトマンズ ダルバール広場

2013-03-12 22:21:12 | Weblog

「ダルバール広場」という名称は、既にバクタプルとパタンのところで登場しましたが、ダルバールとは

宮廷のことで、旧王宮前の広場を指しています。

ここでは、カトマンズのダルバール広場にある特徴的な建造物の一部を取りあげてみました。

 

カーラ・バイラブ

カトマンズのダルバール広場にある神像の中でも一際目立っているのがこれです。

身の丈は5㍍ほどもあり、その上、極彩色に塗装されています。

どこかユーモラスな雰囲気をもった像ですが、シヴァ神の化身で恐怖の神を現わしています。

よく見ると、右手で剣をかざし、左手で生首をぶらさげ、さらに足で誰かを踏んづけています。

 この像の前で嘘をつくと即死すると言われています。





























 

シヴァ・パルヴァティ寺院

建物の2階の窓から、シヴァ神とその妃パルヴァティが顔を覗かせていることから

シヴァ・パルヴァティ寺院と呼ばれています。




























窓の部分をズームアップしてみました。シヴァ神の左手の位置がどうも気になりますね(笑)















 

クマリの館

生き女神クマリが住んでいる館です。

クマリはネワール族の由緒正しい仏教徒の家庭に生まれた幼女の中から選ばれた女神で

初潮が始まると女神ではなくなり、新たに選ばれたクマリと交代させられます。

9月のインドラ・ジャットなどの祭の時以外は、クマリがこの館から出ることは許されていません。

 

 

 

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ハヌマン・ドカ(カトマンズ旧王宮)

2013-03-11 19:49:00 | Weblog

標高約1,300mに位置するネパールの首都カトマンズにある旧王宮です。

「旧王宮」とはいえ、2008年5月28日の制憲議会で560対5という大差で王制の廃止が決定され

ギャネンドラ前国王が退位するまでは実際に王宮として国賓の接待などに使われていた宮殿です。

入り口にハヌマン(猿神)の像があることからハヌマン・ドカ(門)と呼ばれています。

狭義にはこの門を意味しますが、現在は王宮一帯を「ハヌマン・ドカ」と呼んでいるようです。











 


 


門の両脇を守る獅子、右の獅子の背中に乗っているのはシヴァ神

 












 

そして、左の獅子に乗るのはシヴァ神の妃パルバティです。















こちらが門の左にあるハヌマン(猿神)像、ティカ(顔料)で真っ赤に塗装されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

門の内側にある中庭、戴冠式などの儀式が行われていた場所

王宮の中にあるパンチャ・ムクヒ・ハヌマン寺院、ハヌマンを祀っています。

丸い屋根を持つ珍しい建物ですが、中に入れるのは僧侶だけだそうです。

1908年に王宮として建てられた西洋建築、ガッディ・バイタック

伝統的なネワール様式の建物が並ぶこの一帯では特異な存在です。 

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パタン 旧王宮「ムル・チョーク」

2013-03-09 07:28:08 | Weblog

パタンのダルバール広場南側には、中庭を持つ三つの旧王宮の建物があります。

マッラ王朝の後期の17~18世紀後半に建てられた建造物群で、マッラ王朝時代に様々な

儀式が行われていたようです。

ムル・チョークはその中央にある王宮で、ムル=主な、チョーク=中庭のある宮殿を意味しています。

王宮の建物内部は公開されていませんが、中庭に入ることができました。

さすがに王宮だけあって、柱や梁に施された彫刻は見事なもので、中でも隣接するタレジュ寺院に通じる

「黄金の扉」の彫金とその左右を守護する女神(ヤムナとガンガ)の像は必見物です。

因みに隣接するタレジュ寺院はマッラ王朝の守り神タレジュを祀っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
 

 

 

 

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ゴールデン・テンプル

2013-03-02 08:31:59 | Weblog

 パタンはカトマンズの南西に位置するネパール第3の都市で、都市の正式名はラリトプールといいます。

1976年、ヒンドゥ教と仏教の建造物群を対象に、ユネスコ世界遺産の文化遺産に登録されました。

都市の正式名ラリトプールは「美の都」を意味するそうですが、どの建築物にも共通する建築技術や

芸術性の高さといったものは流石で、この名に恥じないものを感じさせます。

世界遺産パタンの中心ダルバール広場

此処はまるで芸術作品の中に迷い込んだような雰囲気です。

正に都市そのものが一つの芸術と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

 

 




クリシュナ寺院

ヒンドゥ教のヴィシュヌ神の化身クリシュナが祀られています。ヒンドゥ教徒に人気のある寺です。

因みに、上の画像の左にある八角形の石造の建物も同名の「クリシュナ寺院」です。







 

 





 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴールデンテンプル

「ゴールデン テンプル」はこの寺の特徴を表した外国人向けの通称だと思います。

要するに、日本では京都にある金閣寺を”ゴールデン テンプル”と外国人に紹介しているのと

同じようなものです。

ネパール語の正式名は「ヒラニャ・ヴァルナ・ヴィハール」だそうです。

どうも2回や3回で憶えられる名前ではありませんね。

 12世紀に建立された仏教寺院ですが、現在の建物は19世紀に完成されたものです。

仏教寺院ということもあり、日本人としては、どこか親近感を感じますが、本堂は金色に覆われ

ていてとても美しい建造物です。

 

 

 

 

 


 

 



 本堂の高さの割には敷地が狭く全体を撮る

 には魚眼レンズが欲しいところです。

  この寺の回廊や中庭に入る時は、革製品

 の持ち込みが禁止されています。

 皮の鞄はもちろんのこと、皮靴を履いてい

 れば、備え付けのゴム製サンダルに履き替えるか

 裸足で参拝することになります。

 元来はヴィシュヌ神の乗り物として牛を神聖化する

 ヒンドゥ教の風習からきているようですが、 ヒンドゥ教と

仏教の両方の寺に誰もがお参りする

 ネパールでは常識になっているのかもしれません。 












































 

 



















御本尊の釈迦如来座像です。お身拭いが行われていました。
 

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ポカラ オールドバザール

2013-03-01 21:18:30 | Weblog

アンナプルナ山群を展望するラムコットの丘へのハイキイグを楽しんだ翌日は、ポカラ市内で

古い商店街が残るオールドバザールを見学しました。

オールドバザールというからには、かなり賑やかな所を想像していたのですが、全く違っていました。

昔、繁栄したバザールは別の地域に移動し繁盛を続けているものの、現在、ここで営業を続けている店は

僅か数件で、建物は「歴史的建造物」として保存されているようです。

チベットとの交易が行われ、シェルパ族など山の民族相手のネワール族の商人達で賑わった往時の面影は

最早、ここにはありません。















窓枠に施された繊細な木彫はカトマンズ盆地に見られるネワール様式に酷似しています。
































 

オールドバザールにほど近い丘にあるヒンドゥ・バシニ寺院です。これはその中央にある

ドゥルーガー(殺戮の神)を祀る祠堂、ここで鶏や山羊の生贄が奉げられるそうですが、最近は

残酷な風習という批判から、市場で買った鶏などの食肉を供物として供える人もいるそうです。

この寺では、他にヴィシュヌ神(創造の神)とクリシュナ神(ヴィシュヌ神の化身)を祀っています。

 

 

 









 

この寺の修行僧はあどけなさの残る12歳の少年でした。

好きな女の子はいるのか?との質問には少し照れていましたが、ヒンドゥ教の僧侶の場合は

結婚が許されているとのことでした。(仏教僧の場合は還俗しない限り結婚はできません。)

 

 

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