ジンバブエは独立後、民主的な選挙の結果生まれたロバート・ムガベ大統領を
首班とする黒人独裁政権がイギリス系白人を始めとする外国人の資産没収など
極端な脱植民地政策を布いたため、外国企業のほとんどが撤退し、自国経済を
破綻させることになりました。
経済の崩壊と激しいインフレの結果、ジンバブエ$の価値はどんどん下落し、
貨幣としての役割をなさなくなり、2009年4月12日ついに発行停止となりました。
因みにその当時のインフレ率は天文学的で、推定65*10^107%だそうです。
数学に弱い私には数字の読み方すらわかりません。
2009年2月から完全に外貨経済に移行したため、現在、ジンバブエ$は流通して
おらず、買い物は米ドルもしくは南アフリカランドなどでの決済になっています。
画像はデノミが行われる前の10兆ドル紙幣、これはまだ生優しい方で、当時の
最高額紙幣は100兆ドル、画像の10兆ドル紙幣は現在、5米ドル程でお土産として
売られています。流通していた当時のレートに換算して2700円位だそうです。
ガガイモは農地周辺の藪や道路の法面に生える蔓性の多年草です。
横に這う地下茎で繁殖しますが、刈り取りには耐性がないのか、あまり
刈り取り作業の行われない場所での繁殖が目立ちます。
8月に淡紫色の花を総状花序に咲かせますが、花冠は5裂し裂片に
著しい毛を密生させていることから、全体に柔らかい雰囲気を醸し出しています。
花には両生花と雄花があり、ほとんどは両性花でそれに比べ、雄花は一回り
小さいと言われていますが、形はほぼ同じで見分けるのは困難です。
和名は「鏡芋」と書かれるようですが、根には芋らしきものは見当たらず、葉や
蔓の外見がヤマノイモなどと似ているためなのかも知れません。
「ガガ」はスッポンのことで、葉がスッポンの甲羅に似ていることからとする説も
あるようですが、何れにしても名前の由来は定かではないようです。
ガガイモ<ガガイモ科 ガガイモ属> 蔓性多年草
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朝の散歩がてら、近くの神社裏の藪へミョウガの新芽を探しに出かけました。
市内のスーパーで買えば、せいぜい、3個入り1パックが200円位のものですが、
生い茂る葉を掻き分けながら根元を探し、独特の花を付けたミョウガの新芽を
見つけた時は宝物を見つけたような気分になれるから不思議なものです。
ただ、場所が場所だけに藪蚊も多く、半ズボンなどで行くとエライ目に遭うこと
請け合いで、できれば腕や首筋なども虫よけスプレーでガードしておいた方が
無難というものです。
既に花を付けたものは味が落ちると言われていますが、それでも採れたては
店で売っているものに比べてはるかに香りも新鮮で美味です。
花は「花ミョウガ」と呼ばれ、香りはあまりありませんが味は新芽と変わらず
美味しく食べることができます。
ミョウガ<ショウガ科 ショウガ属> 多年草
古い時代に中国から渡来したと考えられていますが、具体的な記録はありません。
花序と新芽を食用にするため、栽培されますが、人里に近い山地では野生化して
自生しているものがよく見られます。
茎のように見える部分は、葉が重なりあった偽茎と呼ばれるもので、この偽茎から
披針形の葉を互生します。
地面近くに生える新芽の先端に咲く花は淡黄色で、1日で萎みます。
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ヤブミョウガ<ツユクサ科 ヤブミョウガ属> 多年草
此方は葉の形が良く似ていることで、見間違われるヤブミョウガです。
名前はミョウガですが、ミョウガの一種ではなく、ツユクサ科の多年草で、
当然のことながら、ミョウガのような食用になる新芽は無く、良い香り
もしません。
葉は互生しますが、偽茎の中ほどに7~8枚が集中しているため
上から見ると輪生しているように見えます。
8月に花茎を伸ばし、ミョウガとは似ても似つかぬ花を付けますが、良く見るとやはり
これも標準的なツユクサ科の花の特徴である内花披、外花披が各3枚づつである
ことが判ります。
食用としては全く役に立たない植物ですが、秋に熟す瑠璃色の果実は美しく
観賞用として庭に植栽されることもあります。
カワラバッタは 名前でも判るように、砂礫の多い草のあまり生えない河原にだけ
棲息するバッタで、体色は灰褐色に白っぽい帯状の模様があります。
これが絶妙の保護色となっていて、飛び立つ時以外は無駄に動かず、じっとしている
こともあり、ほとんどの人がその存在に気付くことがありません。
このバッタは環境変化に弱く、近年、一級河川の改修工事などの影響もあって、全国的な
棲息数に減少傾向が見られ、京都府のレッドデーターブック(RDB)でも絶滅寸前種に
指定されています。
それだけに木津川の城陽市区域での棲息は貴重なもので、今後、棲息環境の
保全が望まれます。
飛び立つと後翅基部の美しい青色がよく目立つので、着地した場所が確認できます。
逃げる時の一回の飛翔距離は約5㍍程なので、慎重に接近すれば何回でも観察や
撮影が可能です。
標準ズームで撮影する場合の適距離は通常1㍍位で、それ以上は逃げられる確率がぐっと
高くなりますが、警戒していない様子であれば、50㌢くらいまで接近できる場合もあるので
根気良く試すと良いかもしれません。
カワラバッタ<バッタ目 バッタ科> 京都府RDB絶滅寸前種指定
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ツユクサは農地周辺の道端などで普通に見られる花ですが、比較的水的条件に恵まれた
湿地のような場所では大規模な繁殖が見られます。
2枚の緑色の苞葉に挟まれるようにして咲く青い花は可憐で、初夏から初秋
までの長い期間、私達の目を楽しませてくれますが、繁殖力が強く、茎の節から
根を出して広がることから、同じツユクサ科のイボクサと共に農業雑草として見た
場合は少し厄介な存在かも知れません。
ツユクサ<ツユクサ科 ツユクサ属> 1年草
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花の形は独特のもので、基本数は「3」です。
花被片6枚の内、外花被は半透明で上向きが1枚と下向きが2枚ありますが
内花被や仮雄蕊に隠れてあまり目立ちません。
内花被の内、上向き2枚は大きく青い色で目立ち、1枚は白色で小さく下を向きます。
雄蕊は6個ありますが、花粉を付けるのは長く前に突き出した2個だけで、
黄色い花のような形をした短いものは仮雄蕊と呼ばれるもので花粉は付けません。
画像で、2本の雄蕊と共に前方に突き出している葯のないものが雌蕊です。
苞葉の中には複数の蕾があって、通常、上のものから順次咲いていきますが、
この画像のように、2輪の花が同時に咲くこともあります。
ヤブガラシの花に蜜を求めてナミアゲハがやってきました。
ヤブガラシは幼虫の食草ではありませんが、この小さな花は
意外と蜜が多いのかもしれません。
このナミアゲハをはじめアゲハチョウの仲間は幼虫の食草である柑橘類や
山椒の木に飛来するものだというイメージが強いのですが、それはあくまで
産卵が目的でそれ以外では蜜の多い花ならなんでもOKのようです。
しかし、ここで問題なのは、花は視覚で捉えることができるにしても、産卵の
ために止まった葉が幼虫の食草かどうかを蝶はどうして判断しているのでしょうか?
蝶の前肢には数百本の固い細毛が生えていて、その内の何本かには
感覚細胞に繋がる突起があって、その中にある受容体(レセプター)と呼ばれる
ものが葉に含まれる特定の物質と結合した場合のみ、その刺激によって産卵が
促される仕組みで、雌の蝶は止まった葉を前肢で叩くことによってこのセンサーを
働かしていると考えられています。
ナミアゲハ<チョウ目 アゲハチョウ科>
どこででも、普通に見られることから並揚羽と呼ばれますが、その美しさは
並ではなく、古くから日本画や家紋に使われていたことからも、美しい蝶と
しての評価は高いようです。単にアゲハチョウと言えば、この種を指します。
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