山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ヤブマオの雌花

2008-07-29 22:55:15 | 単子葉類
ヤブマオ <イラクサ科カラムシ属>

この花は美しい花として紹介されることはあまり無いようだ。草全体からは、生い茂る雑草という印象が強い。

しかし、雌花の部分だけを拡大して見ると、爽やかで涼し気なもう一つの顔がみえてくる。

この植物は、雌雄同株で雄花は雌花の下方に細く遠慮がちに細いものが付いている。そして雄花を付けないものも圧倒的に多いのだ。

この植物の繁殖にとって雄花はあまり存在理由が無い。せっせと花粉を造っても無駄な努力なのだ。

なぜなら、この雌花は花粉がなくても種子が作れてしまう(無性生殖)   どうやら進化の過程で雄を必要としなくなったようだ。




新木津川大橋の下に生い茂るヤブマオ    余談になるが、この橋を新木津川大橋と呼ぶ人はほとんどいない。

通称は100円橋と呼ばれている。特に由来はない。通行料が100円ということ

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ヒヨドリジョウゴ

2008-07-27 10:07:56 | 双子葉合弁花

ヒヨドリジョウゴ <ナス科ナス属>

何処かで見た様な形の花だが、何に似ているのか思い出せなかった。でも何だか懐かしさをかんじる。

頭のなかの記憶の糸を手繰り寄せてみる・・・

ようやく子供の頃の遊具が一つ頭に浮かんだ。はねつきの追羽根だ。そう言えば羽子板も追羽根も最近では

見なくなった。

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木津川周辺のカヤツリグサ

2008-07-21 22:35:17 | 単子葉類

カヤツリグサ <カヤツリグサ科カヤツリグサ属>

狭義のカヤツリグサはこの品種を指す。三角で節のない茎を、両端からふたつに裂き、蚊帳を吊ったような四角を作って

子供たちが遊んだことから蚊帳吊草とよばれる。

遊びの中から身近な自然を学んでいく。私にはまだそんな子供時代があった。夏になって蚊帳を張って寝たのも

今では懐かしい思い出だ。

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アオガヤツリ <カヤツリグサ科カヤツリグサ属>

木津川周辺では主に水辺近くで見られる。形が面白い




イガガヤツリ <カヤツリグサ科カヤツリグサ属>

京都府レッドデーターブック記載 絶滅寸前種 

小穂が集まって栗のイガの様な形をしているところから、この名前がある。京都府では過去、北部日本海方面、

加悦町、網野町、西舞鶴の3個所で標本が採取されたのみで、その後公式に生息は報告されていない。

典型的な内陸盆地の城陽市内で見られるのは珍しい。別種の可能性もある





メリケンカヤツリ <カヤツリグサ科カヤツリグサ属>

熱帯アメリカ原産の帰化植物。他のカヤツリグサ科と比べかなり大きいので目立つ

今のところ生息数は多くないが、他府県の例を見ると今後増えてくるかもしれない。

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メハジキ

2008-07-20 12:43:14 | 双子葉合弁花

メハジキ <シソ科メハジキ属> 別名 ヤクモソウ




木津川の堤防より川原に降りるとメハジキの群生している一角を見つけました。

春からよく来る場所ですが、ここにメハジキが生えていることなど、これまで全く気付いていませんでした。

やはり植物に関心を持つのと、そうでないのとでは全く見えてくるものに違いが出てくるようです。

このメハジキは、漢方薬としては益母草(ヤクモソウ)と呼ばれ。全草を乾燥したものが薬酒の有効成分として

養命酒などにも使われています。




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カワラマツバ

2008-07-16 22:32:23 | 双子葉合弁花
カワラマツバ <アカネ科ヤエムグラ属>



仕事帰りの宇治川の堤防道路、逆光の夕日にカワラマツバが金色に輝いて見えた。
あまりの美しさに仕事の疲れも忘れ、しばらく見とれてしまった。

生憎、カメラは持っていなかったので携帯電話のカメラ機能を利用する。家に帰り画像を取り込むと
意外に雰囲気をこわさず撮れているのに驚いた。携帯電話のカメラも随分良くなったものだ。

言い訳するつもりはないが、この花は克明に写すより、すこしぼんやりした感じが良く似合うように思う。
美人は少し秘密めいていたほうがより魅力的だということか?

今日、近畿地方は梅雨あけ宣言が出たという。暑かった一日が今終わろうとしている。
夕日の中で何事もなかったようにカワラマツバが優しく風にゆれていた。
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木津川周辺地域の湿性植物

2008-07-13 10:38:38 | Weblog
城陽市の木津川東岸に広がる水田地域は、元々無数の小川が集まって、木津川へと注ぐ広大な湿地帯であった。

そのため京都府の治水事業の激特事業として、平成2年に城陽排水機場が完成するまでは、度重なる水害に襲われていた。

この地域の水田周辺に湿性植物が多く見られるのにもこんな背景がある。


ガマ <ガマ科ガマ属>
木津川周辺でよく見られる風景。稲の成長を傍らで見守っているようだ。遠景は木津川堤防。
育てられている稲の品種はヒノヒカリ


ミソハギ <ミソハギ科ミソハギ属>
盆が近ずく頃に開花することから、別名ボンバナとも呼ばれている。華やかなピンク色の花は、遠くからでもそれと判る。
農家の人に、勝手生えだから、採ってもかまわないといわれた。別に栽培している訳ではないということなのだが、面白い
表現があるものだ。


コケオトギリ <オトギリソウ科ヒメオトギリ属>
水田の中でコケオトギリが咲いているのを見つけた。
オトギリソウ科の中でもヒメオトギリよりもさらに小さく背丈は10㎝足らず、花は3~5㎜位だった。
秋に紅葉するらしいが、ここでは何故か既に紅葉していた。


ミゾカクシ <キキョウ科ミゾカクシ属> 別名アゼムシロ
足元の草むらに1㎝位の目立たない花を見つけた。結構可愛い形をしている。ほとんどがまだ蕾だったのでこれから見るのが楽しみだ。


ダキバアレチハナガサ <クマツヅラ科クマツヅラ属>
先週の記事を書いた時点で名前が分からず、宿題にした花。
今回来てみると全開状態だった。ところで、ダキバアレチハナガサはアレチハナガサの新種で、
これまではヤナギハナガサと間違って固定されていたらしい。学者だって間違うものだ。少し安心した。


オモダカ <オモダカ科オモダカ属>  別名ハナグワイ
花は貧弱な三弁花。可愛いといえば、可愛くないことはない。
それよりも、矢じりの様な奇妙な姿をした葉っぱが目を引く。水田ではおなじみの常連さんである。
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草むらの妖精たち~木津川河川敷の草花

2008-07-06 17:11:41 | Weblog
木津川堤防の散歩道も暑くて歩くのが億劫になる季節を迎えた。

見られる花も少なく、ウォーキングを楽しむ人の数も少なくなっているようだ。
高齢者の場合は、特に熱中症にならないように、早朝か夕刻の比較的涼しい時間帯を利用するのが良いだろう。

ここでは、この季節にも出会える可愛い草花を少し取り上げてみます。



コマツナギ <マメ科コマツナギ属>
漢字で書くと”駒繋ぎ”となる。馬をつなげるほど茎が丈夫なことに由来する。
全体に草のようにみえるが、小低木に分類されているらしい。



ネジバナ <ラン科ネジバナ属>
公園の芝生などでもよく見かける花だが、ラン科に属するというのは、今回調べてみて初めて知った。
そういえば一つの花を良く見ると、なるほど確かにランの形をしている。
名前の由来に説明の必要はなさそうだ。見れば判る!捻じれた花だからネジバナ



イソトマ <キキョウ科ラウレンティア属>
オーストラリア・西インド諸島原産の帰化植物。園芸種として市販されているものを含め、葉や茎から出る白い液は猛毒。
目に入ると失明するともいわれている。


こんな花にも出会ったが、名前は調べても判らなかった。今日の宿題ができた。



帰り道、無花果畑の傍の藪に、キイチゴがたくさん実を付けていた。

昔は、農家の人が農作業の合間に、おやつとして食べたそうだが、今は食用にはしていないとのこと、
もっぱら鑑賞用らしい。一粒頂いたが味はなかなかのものだった。

キイチゴの種類について訊ねてみたが、
よく分からないとのことだった。それにしても、現代は飽食の時代。これを採っていく人はいないらしい。

このキイチゴの実が熟すると、いよいよ梅雨があけ夏本番だ。今年も半分が過ぎた。




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