山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

クサイチゴ(草苺)

2009-03-31 21:07:43 | 被子植物離弁花

クサイチゴと呼ばれていますが、草ではなく一応樹木です。

今がちょうど花期で、純白で形の整った5弁花は径も4㎝位と大きくて目立ちます。

図鑑で見ると[落葉低木]となっていますが、西日本では冬にも落葉せずに

常緑を保っているようです。

この花が終わったあとにできる果実は生食でき、さっぱりとした甘さと程よい酸味があります。

また生食以外では、ジャムやリキュールにしても楽しめます。

花言葉:甘い誘惑


クサイチゴ<バラ科 キイチゴ属>




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ニワトコの花

2009-03-30 06:39:44 | 植物(木本)
先日、蕾でUPしたニワトコの花です。

緑のブロッコリーが白いカリフラワーに変身したようですね。

雌蕊の赤いポッチリがチャームポイントになっています。

スエーデンではセイヨウニワトコ(=フレーデル)の花で造った

ジュースや実で造ったジャムがあるそうですが、蕾や若芽には

青酸配糖体(毒物)を含んでいるので、十分な注意が必要です。

葉は乾燥させたものを煎じて風呂に入れると、汗疹や湿疹を治すのに

効果があり、こちらは夏場のバスハーブとしてお勧め


ニワトコ<スイカズラ科 ニワトコ属>



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ヘビイチゴ(蛇苺)の花

2009-03-29 19:58:47 | 双子葉離弁花

ヘビイチゴという名前が付いていますが、肉食の蛇がこれを食べるわけありません。

不気味な名前にも関らず、この時期に咲く花は結構可愛い姿です。

普通は3枚目の画像の様に黄色の単色だとおもいますが、今日見かけたものは

ご覧のツートンカラーの美しいもの

ちょっと珍しいのでは・・・


ヘビイチゴ<バラ科 ヘビイチゴ属>




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枝垂れ桜~京都醍醐三宝院

2009-03-28 19:08:52 | Weblog
今日は午前中は当直出勤、午後から桜情報に基づいて

南京都随一の銘木、醍醐三宝院のしだれ桜を見にいきました。

これだけの銘木ですから、できれば晴天の日に撮りたいのですが

生憎曇りがちの空模様、それでもこの銘木を一目見ようという多くの人達で

境内は賑わっていました。








こちらは同じ醍醐三宝院の境内の庭に咲いている別の桜です。華やかなピンク色でした。


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摘み草

2009-03-26 22:35:38 | Weblog
柔らかい春の日差しの下、川堤での摘み草は情緒があっていいものです。

特に土筆はこの時期の代表的な摘み草です。

毎年、木津川堤では家族で摘み草をする人も多く、子供達の「母さん、土筆見付けたよ」

という嬉しそうな声も聞こえてきます。いわば春の風物詩・・・

ところが、今年は何だか少し様子がちがう。

探しながら収穫していたはずのあの土筆が、なんとなんと空前の大豊作!

収穫は数分で終わってしまいそうです。これがいいのか悪いのか?

やはり摘み草は川堤で一日のんびり過ごすことに意義があると思うのですが・・・

この土筆、色んな調理法がありますが、我が家では酒・醤油・味醂で甘辛く煮込み

食べる時に七味唐辛子を振りかけ、混ぜて食べています。





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ヒュウガミズキ(日向水木)

2009-03-24 23:09:22 | 植物(木本)
京都地方は先週、桜の開花宣言が出ました。

いよいよ本格的な春の始まりです。

桜は開花から一週間目が一番の見頃といいますから、この週末が楽しみです。

それに先立ってこれも春の花、ヒュウガミズキが一足早く満開を迎えました。

桜もいいですけど、こちらも負けていませんね。見事な咲きっぷりです。

このヒュウガミズキ、ヒュウガと言いながらも日向(宮崎県)での自生地はなく、

また、別名をイヨミズキともいいますが、伊予(愛媛)にも自生は見られないとのことです。

一説には、明智日向守光秀の所領、丹波地方で栽培されていたとの説もありますが

これも単なる憶測、名前の由来と原産地は今もって謎に満ちています。

現在、確認されている自生地は近畿地方北部と北陸地方、府県で言えば兵庫県、京都府、

福井県、石川県、岐阜県などの限られた地域です。


ヒュウガミズキ<マンサク科 トサミズキ属>




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キュウリグサ(胡瓜草)

2009-03-23 20:25:07 | 双子葉合弁花

キュウリグサは温帯アジアに広く分布する2年草で、麦作の伝来と共に帰化したと考えられる古代帰化植物の一つで、

花径は約2.5㍉と極めて小さく、身近に見られる野草の中ではおそらく最小です。

ごく普通に生えている草花ですが、あまりに小さいので注意して見ないと花が咲いているとは気付きません。

葉を手で揉むと、胡瓜の香りがするところからこの名が付けられています。


キュウリグサ<ムラサキ科 キュウリグサ属>       別名タビラコ


ワスレナグサに似た形の花ですが、ワスレナグサも同じムラサキ科の遠い親戚です

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ヒメウズ(姫烏頭)

2009-03-22 22:27:53 | 双子葉離弁花

昨日までの好天とは打って変わって今日は朝から雨模様でした。

それでも午前中の僅かな時間の晴れ間を利用して、宇治川堤防の土手に咲き始めた

白い小さな花、ヒメウズを撮りに出かけました。

この花の名前のウズ(烏頭)とはトリカブトのことで、実(袋果)の形がトリカブトに似ているところから

小さなトリカブト=姫烏頭と名付けられました。

しかしこの花、少し風が吹くだけでも左右にに大きく揺れるので撮影は思ったほど簡単ではありません。

まして今日は天候不順・・・この程度の写真が精一杯、途中から雨も降り始めたので、早々に引き揚げました。



ヒメウズ<キンポウゲ科 ヒメウズ属>


以前はオダマキ属に分類されていましたが、長い距がないため、現在は一属一種のヒメウズ属として独立


白く花弁の様に見えているのは蕚片、この中で蕊を包んでいる黄色い部分が花弁です。












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ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)

2009-03-21 06:21:21 | 双子葉合弁花

どこでも見られる雑草ですが、これだけ群生しているとまるで別の草花のように見えます。

宇治川の堤防道路の下、柔らかく落ち葉の積もった陽だまりのところで咲いていました。

紅紫色に染まった上部の葉と、金魚の様な形をした小さな花が印象的です。

名前の由来は、同じシソ科のオドリコソウの花を小さくしたような花の咲き方なのでこの名が付けられています。



ヒメオドリコソウ<シソ科 オドリコソウ属> 原産地ヨーロッパ 帰化植物


上部の葉のグラデーションが美しい


金魚の様な形の可愛い花







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カップル誕生

2009-03-18 20:02:24 | Weblog
色んな花が咲き始め、天気のいい日には小鳥達がさえずり

何となく春らしくなってきました。

秋から冬にかけ高い木の上で縄張り宣言の高鳴きをしていた

あのモズ君はどうしているでしょうか?

最近、あのけたたましい声は聞かれなくなりました。

おやっ!こんな低いところに止まって誰かを待っていますよ。




そして、いきなりお相手登場です・・・可愛いモズッ娘でした。

精悍なハンター、モズ君も恋の季節なんですね。素敵なカップルの誕生です。

ちなみにこの日、人間様の世界では「ホワイトディー」・・・(関係ないとは思いますけどネンのため)



皆さん既にご存じだと思いますが、右の過眼線が黒くて精悍な顔つきをしているのが雄

左の過眼線が褐色で、やや優しい顔をしているのが雌です。

この時期、低木に椀型の巣を作るので、比較的低い場所での活動が目立ってきます。

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ヤマアイ(山藍)

2009-03-17 20:22:35 | 双子葉離弁花

ヤマアイは平安時代の「延喜式」にも記されている日本最古の染料植物の一つです。

飛鳥時代から行われていた「摺り染め」の染色技法では、このヤマアイは生葉を布に擦りつける

ことによって、緑色に染めていたと考えられます。

しかし日が経つにつれ黄褐色に変色するため、宮中では主に小忌衣(おみごろも)など儀式で一度限りの着用となる

衣料の染色などに使われてきました。

また京都では、天皇の御大典には、八幡の石清水八幡宮の境内の竹藪に生えるヤマアイが染料として

使われてきたといいます。

このように、日が経つと変色してしまうヤマアイが長く伝統行事に使われてきたのには、藍のような染料成分を含む植物が、

夏前後の一時期しか採取できないのに対して、この生葉は常時、濃い緑を保っているからでしょう。

ヤマアイという名前から、タデ科のアイやリュウキュウアイと混同されますが、藍の色素インディゴなどの染料成分は含んでいません。



ヤマアイ<トウダイグサ科 ヤマアイ属>



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ボケ(木瓜)

2009-03-16 20:25:57 | 被子植物離弁花

緋紅色の美しい花、しかし語呂がちょっといけません。

原産地は中国で、平安時代に渡来した帰化植物、日本語の漢字表記「木瓜」は

中国名の「貼梗木瓜」の一部を採ったと思われます。

しかし「木瓜」をなぜ「ボケ」と読むようになったかは、実のところよく分かっていません。

主に庭木として受け継がれてきたため、九州の一部を除けば、野生または自生のものは

ほとんど見られないようです。

同属の日本原産種ではクサボケ(草木瓜)がありますが、こちらは、関東以西の山野に自生しています。



ボケ<バラ科 ボケ属>




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ヒサカキ(姫榊)の花

2009-03-15 19:41:11 | 植物(木本)
ヒサカキはツバキ科の常緑低木で、サカキが神事に使われるのに対して仏壇やお墓に供えられる仏花

として使われることの多い木です。

とは言っても、3~4月に咲く花をつけたものは独特の臭気が有るので、一般に仏花としては売られていません。

花は葉の脇に5㎜位の大きさのものが数個が下向きに咲きます。

雌雄異株で、雌花には雌蕊が一個と退化した雄蕊があり、雄花には雄蕊が10~15個と退化した雌蕊が一個あります。

果実は10~12月頃、黒く熟しますが、鳥たちにとってはあまり美味ではないのか、他の果実が無くなる冬になるまで

食べられずに残っています。

尚、サカキの少ない関東以北では、神事にもこのヒサカキを代用として使っています。




ヒサカキ<ツバキ科 ヒサカキ属>






この様な赤花のものもあります。
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アブラチャン(油瀝青)

2009-03-14 19:31:59 | 植物(木本)
記事のタイトルに「アブラチャン」と書いて、ふと手が止まりました。

「これはひょっとして、ダンコウバイじゃないかなぁ・・?」

この二つの花は非常に似ていて、一目見た位ではとても見分けが付きません。

そこで図鑑を見たり、他の人のブログを見て比較してみると、

簡単に識別できるポイントが一つ有りました。

アブラチャンの花の場合は、この写真の様に花柄がはっきりと見えていることです。

ダンコウバイの場合は花がもう少し枝に密着していて花柄が見えていません。

アブラチャンの名前のチャンは瀝青(れきせい)のことで、昔はこの果実や樹皮に含まれる油を

灯火用に使ったことに由来します。

親しい人を呼ぶときに使う「○○ちゃん」の意味ではありません。


アブラチャン<クスノキ科 シロモジ属> 雌雄異株








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アオジ(青鵐)

2009-03-13 23:32:37 | Weblog
この鳥さんは少し暗い山地の林がお好み、

周囲の風景に溶け込みそう体色をしています。

その上警戒心も強く、人前へは中々姿を現してくれません。

一見、スズメの様な体形ですが、全体的に渋い黄緑色をしているのが特徴。

一日のほとんどを地面で過ごし、草の種などを食べます。


アオジ <スズメ目 ホオジロ科>



目先が楔型に黒くなっているのが雄の特徴、侵入者には口を開けて威嚇します。
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