山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ノジスミレ(野路菫)

2012-03-31 18:34:53 | 双子葉離弁花

今日は朝からやや強い雨が断続的に降る生憎の天気・・・

午後2時前、ようやく雨が上がったので近くをぶらついていると

街路樹に寄り添うように咲くスミレの花が目に止まりました。

色や形は園芸種のビオラやパンジーのような華やかさはありませんが

何処となく落ち着いた気品のようなものを感じさせる花です。

「山路来て 何やらゆかし すみれ草」

松尾芭蕉「野ざらし紀行」の中の一句ですが、京都から大津に至る長い逢坂山越えの山道・・・

「もうどれくらい歩いただろうか?ここらでちょっと一休みしようか」と腰を下ろし、ふと足元に

視線を落とすと可愛いスミレがひっそりと咲いている・・・という状況でしょう

芭蕉翁も恐らくここで誰かに出逢ったような懐かしさを覚えたに違いありません。

小さいながらも何となく気になる花です。

※下の画像は調べた結果、スミレではなく、近似種のノジスミレでした。

ノジスミレ <スミレ科 スミレ属> 多年草

スミレによく似てますが、花期は少し早く3月中旬ころから咲き出します。外見上の違いは

葉柄が短く、葉はスミレのように立ち上がりません。 

スミレ

 

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キュウリグサ(胡瓜草)

2012-03-29 18:44:04 | 双子葉合弁花

今日も路傍に普通に咲いている雑草の花を撮ってみました。

名前は葉を揉むと胡瓜に良く似た香りがすることからキュウリグサと呼ばれています。

ご覧のように勿忘草(ワスレナグサ)そっくりの形をした花ですが、実はワスレナグサも

このキュウリグサも共にムラサキ科に属しています。

花冠の実際の大きさは2~3㍉程度なので、何処にでも普通に咲いているとはいっても

特に野草に興味のある人でないと気が付かないかも知れません。

タムロンの90㍉マクロを使って撮っていますが、何しろ微小花なので、さすが細部までクッキリとは

撮れませんでした。

キュウリグサ <ムラサキ科 キュウリグサ属> 別名タビラコ 2年草

キュウリグサ










 


キュウリグサ













キュウリグサ

 

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シナマンサク&マンサク

2012-03-14 18:04:13 | 植物(木本)

木津川に近い荒洲地区の農地の傍らでマンサクの花が最盛期を迎えていました。

咲き始めは多分、1月末頃だと思いますが、確認していません。

この時期でも前年の葉を残しているところを見るとどうやらシナマンサクのようです。

シナマンサクは中国中部の原産で、渡来時期はおそらく明治の初期に庭木として移入

されたものだと思います。

花を見た限りでは、日本産のマンサクと大きな違いは無さそうですが、一応、この前年の

枯れ葉を付けているのが見分けるポイントで、これは多くの落葉広葉樹が葉を落とすために

枝と葉の間に作る離層がないためです。

日本産のマンサクでも、アカバナマンサクなどはこのような葉を残しています。

シナマンサクと日本産マンサクのもう一つの違いは花の香り。

日本産のマンサクでは”生臭い”と言えるような香りがありますが、シナマンサクは

”甘い香り”と言えそうな比較的、良い香りを放っています。 

シナマンサク
















シナマンサク














 こちらは井出町野外活動センターの山中で撮ったものですが、日本産のマンサク
  だと思います前年の葉は1枚も残っていません。マンサク

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ミヤマウグイスカグラ

2012-03-12 18:11:46 | 被子植物合弁花

ミヤマウグイスカグラはこの時期、まだ葉は姿を現しません。

葉に先だって淡紅色の花が既に咲いていますが、うっかりすると見逃してしまいそうです。

苦手意識があるのか、この花はどうもすっきりした写真を撮れた記憶がありません。

「ウグイスカグラ」の和名は、ウグイスが初鳴きする頃から咲きだすからでしょうか?

それ以外にウグイスのイメージに重なるものは無いように思えるのですが・・・

ミヤマウグイスカグラ <スイカズラ科 スイカズラ属>

ヤマウグイスカグラの変種で、本州から九州の日本海側に多いとされていますが、近畿中部の
山地でも普通に見られる落葉低木です。
近縁種とは、枝、葉、花冠に密生する腺毛があることで見分けられます。ミヤマウグイスカグラ
















ミヤマウグイスカグラ







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ヒバリ

2012-03-12 17:30:04 | Weblog

農耕地でヒバリの姿がよく見られるようになってきました。

今の時期、雄の縄張り宣言はまだのようですが、冬眠から覚めた昆虫を探して

地上での餌取り行動が盛んです。

身を隠すほど草が伸びていない今の時期、カメラで捕えるのは比較的容易です。

ひばり

 

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ナナホシテントウ

2012-03-08 23:06:11 | 昆虫

足下の草むらに蠢く小さな命が私にシャッターを切らせました。

赤い地色に7個の黒い斑紋を持つことから和名は「ナナホシテントウ」で、極普通に見られる

日本産テントウムシの代表的なものです。派手な赤い色が目立ちますが、鳥に対しては警戒色

であるらしく、鳥がナナホシテントウを捕食することはほとんどないそうです。

手で摘まむと悪臭のある黄色い液体を分布し、擬死(死んだふり)をする習性があります。

可愛い姿をしていますが、肉食性で、幼虫、成虫共に植物に付くアブラムシを食べることから

蔬菜園芸で農薬代わりの生物農薬として利用されることもあります。

肉食のテントウムシにはこのナナホシテントウの他、キイロテントウやシロホシテントウのように、

カイガラムシやウドンコ病の菌を食べる種類もあり、農家の人にとって、テントウムシの仲間は

病虫害と戦う強い味方と言えますが、これにも例外があって、草食性のニジュウヤホシテントウ

などはナス科の植物を食べることから、テントウムシダマシという別名で呼ばれる害虫です。 

ナナホシテントウ <甲虫目 テントウムシ科>

ナナホシテントウ














ナナホシテントウ

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カワアイサ

2012-03-07 22:33:23 | Weblog

木津川で見付けた1羽です。対岸に近いところでしたから、距離は60~70m位だと思います。

肉眼では種類の判別はできませんでした。

鳥撮影に使っている500ミリの望遠ズームでも厳しい距離ですが、嘴の形から判断すると

カワアイサのようです。西日本では冬期に河川や湖沼に飛来しますが、数の上ではあまり

多くないようです。北日本では淡水域は凍結するため、主に海水域で過ごします。

カワアイサ <カモ目 カモ科>  冬鳥カワアイサ

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ヤマアイ(山藍)~謎に満ちた古代の染料植物

2012-03-04 17:51:25 | 双子葉離弁花

竹藪にヤマアイが群生していました。淡緑色の小さな花を穂状に付けています。

花は目立ちませんが、葉の深い緑色が印象的な植物です。

古代染色植物の一つで、タデ科の藍が枯れる冬の間に藍の代用品として使われ

ていたと考えられています。

長い間、この植物自体に藍色の色素インジゴなどが含まれていないので、藍色に染める

ことは不可能ではないかと言われていましたが、銅を媒染体として使うことで、鮮やかな

藍色に染められることが京都の染織研究家、辻村嘉一氏によって実証されています。

ヤマアイ<トウダイグサ科 ヤマアイ属>ヤマアイ  多年草

 

 

 

 

 


 



 雌雄異株で、雄株には雄花、雌株には雌花が付きますが、稀に雌雄同株のものや
両性花も見られます。ヤマアイ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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初鳴き?のウグイス

2012-03-03 23:05:17 | Weblog

好天に恵まれた週末の木津川河川敷では、あちこちでウグイスの鳴く声が聞かれました。

「初鳴き」だと思いますが、平日は来られないので、はっきりとは言えません。

この時期は俗に言う「薮うぐいす」で、歌に自信がないのか?決して薮の中から出てきません。

声はすれども姿は見えず・・・     撮影は当然ながら、こちらから声を頼りに薮の中を

覗きに行く格好になりますが、枝や葉が邪魔してAFは上手く作動しません。

МFに切り替えてようやく1枚だけ撮ることに成功しました

手前の枝が図らずもフィルター効果?を発揮していますが、この際まあ良しとしましょうか


 

 

 

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