山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

ハラビロトンボ(腹広蜻蛉)

2009-06-30 19:50:18 | 昆虫
ハラビロトンボ<トンボ科 ハラビロトンボ属>

自宅近くの農業用水路のそばで見かけたハラビロトンボの♀の成虫です。

短くてぷっくりと膨れた胴体・・・何とも可愛いスタイルです。

額の部分がラピスラズリーの様に青く輝いているのも

この娘のチャームポイントのひとつ・・・

尚、画像にはありませんが、♂の成虫はシオカラトンボによく似た青灰色をしています。




額部分には美しい青色の輝きがあります



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ジャノメチョウ(蛇の目蝶)

2009-06-29 06:35:38 | 昆虫
ジャノメチョウ<ジャノメチョウ亜科>

ジャノメチョウ科を代表する名前を持った蝶です。

かと言って、お世辞にも美しいとは言えない地味な色と模様・・・

知らない人の中には、蛾の一種と勘違いしている人もいるほどです。

近畿地方で見られるのは6月末~9月、ジャノメチョウの仲間としては比較的遅く現れる種類、

樹液に集まりますが、ヒメジョオンの花などで吸蜜する姿もよく見かけます。

画像の個体は♂ですが、体の大きい♀はもう少し色が淡く、ジャノメ紋も大きいようです。

動きに落ち着きがなく、人の気配を感じるとすぐに逃げてしまうので

中々、接近しての撮影が難しい種類の一つです。








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コムラサキ(小紫)

2009-06-27 21:40:40 | 昆虫
コムラサキ<タテハチョウ科 コムラサキ亜科>

アキニレの幹にできた樹液酒場は今日も大繁盛です。

先客のカナブン達の間では、樹液をめぐって激しいバトルが始まっていました。

そこへ登場したのが、このコムラサキです。

オオムラサキに対して小さいところからコムラサキと呼ばれますが、オオムラサキと同じように、

見る角度によって美しい紫色の輝きを見せる素晴らしい蝶です。

先日紹介しましたヒカゲチョウと違って、こちらは強気一辺倒で強引に他の虫の間に割って入り、吸液します。

蝶にも色々性格の違いがあって面白いものです。




















大開帳ですが、この角度では青い輝きは見られません。それとも♀さん?
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アカスジカメムシ

2009-06-26 22:41:20 | 昆虫
アカスジカメムシ<半翅目 カメムシ科>

黒字に赤い縦縞が美しいカメムシの仲間です。

食植性で、主にヤブジラミやセリなどのセリ科の植物に集まります。

しかし何処かで見憶えのある模様ですね~ これは・・・

イタリアの人気サッカーチーム、ACミランの選手がホームゲームで着ているユニフォーム・・・

確かこんなデザインでしたよ



見れば見るほど「ACミラン」・・・ですね~これは
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ミドリヒョウモン(緑豹紋)

2009-06-25 21:07:40 | 昆虫
ミドリヒョウモン<タテハチョウ科>


大正池グリーンパークの貯水ダムの上で撮った一枚です。

場所が場所だけにどうも絵になりませんね~ぇ 

 「蝶が写ってりゃいいってもんでもあるまいに・・・」という声が

どこからか聞こえてきそうです。

でもこの蝶さんにとってここは、お気に入りの場所らしく、何度も飛び立ってはここに戻っていました。

翅裏の撮影もしたかったのですが、地上に止まる時はほとんど翅を閉じてくれません。

このミドリヒョウモンの生活パターンは、7月末位まで活動し、8月頃から一旦夏眠に入って、

秋にまた活動を始めるという独特のものです。




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ヒカゲチョウ

2009-06-24 19:59:02 | 昆虫
ヒカゲチョウ<ジャノメチョウ亜科>

アキニレの木にできた樹液酒場にヒカゲチョウが姿を見せるようになりました。

別名をナミヒカゲと言いますが、この呼び方はあまりいただけません。

よく似た種類のクロヒカゲとの区別から付けられた別名だと思いますが、このような

別名は、知らない人を逆に混乱させるように思われます。

それともう一つには、一般的に「並」とは、良くも悪くもない、平凡で没個性的な、ありふれてつまらない

などの意味合いがあり、この蝶に対して失礼です。

翅表はほぼ無地ですが、翅裏の模様と色合いに美しく落ち着いた趣があります。

性格が優しいのか、他の蝶が来ると争う気配も見せることなく場所を譲っています。

この後、サトキマダラヒカゲが樹液を吸いに来ると、さっさと姿を消してしまいました。

やはり喧嘩が苦手なのでしょうか?






後からやって来たサトキマダラヒカゲ、ヒカゲチョウは何処かへ飛び去りました。

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ハナヒリノキ(鼻嚏の木)

2009-06-24 06:18:55 | 植物(木本)

ハナヒリノキ<ツツジ科 イワナンテン属>

低山~亜高山帯に生えるツツジ科の落葉低木です。

ハナヒリ(鼻嚏)はくしゃみのことで、葉の粉を鼻に入れると

くしゃみが出ることに由来する名前だそうです。

しかし地方名ではウジコロシとも言われるほど強力な殺虫効果があり

有毒植物なので、このような悪ふざけは禁物です。

画像の丸い実のような形をしているのは、坪型の花序で

よく見ると、先端で5裂して反り返っているのが判ります。



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アメリカオニアザミ(亜米利加鬼薊)~アメリカ原産に非ず

2009-06-22 22:01:33 | 双子葉離弁花

アメリカオニアザミ<キク科 アザミ属>

最近、河川敷や空き地で見る機会が多くなったアメリカオニアザミです。

全体にかなり大型で、高さは人の背丈ほどあります。全身を覆う鋭い棘は、葉の先端だけでなく、

茎には著しい翼があり、これにも硬く鋭い棘があります。

名前からは原産地がアメリカであるように思われがちですが、原産地はヨーロッパだそうです。

別名をセイヨウオニアザミとも言いますが、実情からすればこちらが正解でしょうね。






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ハナハマセンブリ(花浜千振)

2009-06-21 19:46:08 | 双子葉合弁花

今朝、木津川河川敷の雑木林で見つけた花です。

初めて見る花・・・これは名前にたどり着くまでに少し時間がかかりました。

先ず、愛用の図鑑「日本の野草」(山と渓谷社)で丹念に調べて見ましたが載っていません。

2~3の野草サイト巡りをしてみましたが、これもダメ

そこで帰化植物に絞って画像検索を続け、やっと見付けました。

比較的に新しい帰化植物で、原産地はヨーロッパ、1988年に神奈川県で初めて

日本国内での生息が報告されています。

まだ20年余り前のことですから、帰化植物の急速な進出には、いつもながら驚かされます。

河川という環境が帰化植物の進出に何らか有利な条件を与えているのかもしれません。


ハナハマセンブリ<リンドウ科 シマセンブリ属>






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カワラマツバ(河原松葉)

2009-06-20 19:45:57 | 双子葉合弁花
近畿地方の梅雨入りから既に2週間がが経ちました。

毎年この時期になると木津川河川敷ではこのカワラマツバがたくさん咲きはじめます。

遠くから見ると、泡が吹きだしたような感じですが、3~4㎜の白い小さな花が集まって咲いたもの、

それぞれの花は花弁が4枚で雄蕊も4個となっています。

河原に多く見られ、葉が細くて松葉のような形をしているのが和名の由来です。


カワラマツバ<アカネ科 ヤエムグラ属>






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ガンピ(雁皮)~金勝アルプスの花

2009-06-18 21:51:37 | 植物(木本)
鶏冠山から竜王山に至る縦走路は風化した花崗岩が露出し、巨岩奇石が醸し出す特異な景観が魅力です。

その一方で、日当たりは良いが地質的には極端に貧栄養のこの稜線では、それに適応した植物の生育が目につきます。


ガンピ<ジンチョウゲ科 ガンピ属>

古典的な和紙の原料植物です。昔この山の麓、桐生は「雁皮紙の里」と呼ばれ、ガンピによる紙作りが盛んでした。

雁皮紙は表面が滑らかで、適度な吸湿性と風格のある色合いと光沢があり、手紙や写経用の紙として重用されていました。

しかし一方で痩せ地に育つこの木は、肥沃な土地での大量栽培には不適で、その上、紙を漉く際の水垂れが悪いなど

その生産性の低さから時代と共に衰退し、現在の桐生に「雁皮紙の里」の面影を見ることはできません。




水晶谷の上部の景観、標高400mそこそこながら、正に岩の殿堂といった感じ


耳岩


コース中、最大のビュースッポット天狗岩、右後方は鶏冠山


鶏冠山方面から見た天狗岩は、一種異様な雰囲気を醸しています。
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ノギラン(芒蘭)~金勝アルプスの花

2009-06-18 06:33:56 | 単子葉類

ノギラン<ユリ科 ノギラン属>

花の色を見ると少し遅かったのかも知れません。旬のものは黄緑色をしています。

この植物は多く見られる割には、花期を逃しているのか花の咲いたものはあまり見ていません

花茎は長く、40㎝位ありました。1・2枚目の写真は強引ですが一連の写真として見て下さい。



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キンコウカ(金光花)~金勝アルプスの花

2009-06-17 19:49:21 | 単子葉類

キンコウカ<ユリ科 キンコウカ属>


この花は、亜高山帯の湿地に多いユリ科の植物です。

比較的に北方系の植物で、図鑑などには北海道~中部以北の分布と書かれています。

しかし、滋賀県ではここ以外にも、琵琶湖西岸の北部福井県境の野坂山地などでも

群生している所があります。実際の南限は図鑑に書かれているより、もう少し南になるのではないでしょうか。

縦走コースは乾燥して荒涼とした花崗岩質の金勝アルプスでは、西に面した沢筋でみることができます。

名前は星形の花の黄色が鮮やかで、金色に光っているように見えるところからのようです。





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イシモチソウ(石持草)

2009-06-15 22:27:37 | 双子葉離弁花

昨日の記事と同じ、金勝アルプスの落ち谷渓流沿いで見つけました。

これもモウセンゴケ属の食虫植物で、イシモチソウと言います。

補虫装置の茎葉は三日月形で、表面と縁に線毛が密生し、粘液を出して虫を捉えます。

漢字で書くと「石持ち草」ですが、粘液の粘性が強く、小石でもくっついて持ち上がるところから

この名前があります。

ところで、このイシモチソウ白い花が咲いていますが、花粉は昆虫によって媒介される虫媒花、

花粉を運ばせておいて、後はその虫まで食べてしまうとは・・・

これは本当に「虫のいい話」ですね。


イシモチソウ<モウセンゴケ科 モウセンゴケ属>




やはり食虫植物・・・犠牲者がいますね~ぇ




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モウセンゴケ(毛氈苔)

2009-06-14 21:09:56 | 双子葉離弁花

今日は予定では、先月確認していた桐生キャンプ場内のコクラン(黒蘭)の花を見に行くはずでした。

しかし桐生キャンプ場に来てみると、何と!コクランの生えていた場所はきれいに草刈りが行われていて

コクランはおろか、その場の草は全て無くなっていました。

しかし考えてみれば仕方のないことで、管理者から見ればコクランなど道端に生えた雑草の一つに過ぎない

のかも知れません。兎に角、予定を変更して、落ち谷の渓流沿いを登り、天狗岩まで行くことにしました。

この渓流には、食虫植物ファンなら喉から手が出るほど沢山のモウセンゴケが見られます。

(採取することはもちろん厳禁ですが)

今回、モウセンゴケの花についてはあまり良い画像が得られませんでしたので

Link先、指月山さんのブログ「山歩き」をご覧下さい


モウセンゴケ<モウセンゴケ科 モウセンゴケ属>   食虫植物

葉の表面に多数生えている線毛は粘着し、小さい虫はこれに触れると動けなくなり、

線毛から分泌される液で消化されます。





日陰のものは線毛、茎共に紅紫色にならず緑色をしています。


モウセンゴケの花




コモウセンゴケ<モウセンゴケ科 モウセンゴケ属>

モウセンゴケより一回り小さく、葉はロゼット状で扁平に広がります。



コモウセンゴケの花   ピンク色をしています。

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